犬猫の血管奇形に挑む!腹腔鏡による「体に優しい」最新外科治療

掲載日:2026.04.01

開腹手術から、腹腔鏡での「低侵襲」治療へ。

年間30例の専門治療が、獣医医療の新しいスタンダードを創る。

〜王子ペットクリニック×本学:先天性門脈体循環シャント治療プロジェクト〜

【この活動のポイント】

  • 専門外来の集積: 王子ペットクリニック(東京)と連携し、関東近県から希少疾患の症例を幅広く受け入れ。
  • 低侵襲手術の開発: 従来の開腹手術に比べ、出血や痛みが少なく回復が早い「腹腔鏡下手術」を実践・開発。
  • 世界へ届ける成果: 腹腔鏡を用いた新しい結紮法(けっさつほう)の研究成果を、本年度に論文として発表。

 

【活動紹介】

小さな家族の負担を減らす、高度な外科技術  

「先天性門脈体循環シャント」は、本来肝臓へ向かうべき血液が異常な血管(シャント)を通って全身に流れてしまう、犬や猫の希少な血管奇形です。 私たちは、この疾患を専門とする本学教員が中心となり、王子ペットクリニックとの強固な連携体制を構築。年間20〜30例という、国内でも有数の症例数を誇る外科治療を実施しています。

 

「治る」のその先へ。腹腔鏡下手術への挑戦  

これまでは大きくお腹を切る「開腹手術」が標準でしたが、私たちは小さな穴からカメラと器具を入れて行う「腹腔鏡下手術」の開発に注力してきました。 この手法は動物への身体的負担が劇的に少なく、術後の回復が早いのが最大の特徴です。本年度には、この腹腔鏡下での血管結紮法に関する研究を論文化し、学術的にもその有効性を証明しました。

 

臨床と教育の循環が、未来の獣医師を育てる  

最先端の治療現場は、学生たちにとっても最高の実践教育の場です。 実際の症例を通じて、最新の医療機器の扱い、専門医の判断、チーム医療の重要性を学びます。私たちはこれからも、臨床現場との連携を深め、一頭でも多くの命を救うための新しい治療法を確立し続けます。

犬猫の血管奇形に挑む!腹腔鏡による「体に優しい」最新外科治療

論文化された成果

犬猫の血管奇形に挑む!腹腔鏡による「体に優しい」最新外科治療

新規治療を行っているところ
(王子ペットクリニックHPより)