トビタテ!留学JAPAN フィジー留学報告書:11月

掲載日:2022.12.07

農食環境学群 環境共生学類 4年 小松 奈菜(Nana Komatsu)

Bula~!
私はトビタテ!留学JAPAN12期生として、南太平洋に位置するフィジー諸島へ約1か月半の留学に来ています。トビタテ!留学JAPAN(以下トビタテ)とは、文部科学省が留学に意欲あるすべての日本の若者に、海外留学に踏み出す機会を提供することを目的として、2013年10月より開始した、官民協働で取り組む「留学促進キャンペーン」です。トビタテでは、語学留学のみの留学は禁止され、様々な分野において、将来日本へ還元出来るような実践的かつユニークな留学内容が求められます。

私の留学内容としては、サメの保全活動と、それを取り囲む海洋保護の活動を行っている団体にボランティアとして参加し、実際に行われている環境保護活動を、身を持って体験することです。

この報告書を書いている現在は活動3週目の半ばです。
これまでフィジーで体験したことについて、活動内外問わず書いていきたいと思います^^

食べ物

フィジー料理は野菜・魚・芋中心でココナッツミルクを使ったものが多く、どれもすごく美味しくて満足度がとても高いです!
ココナッツミルクにきゅうりやトマト、玉ねぎなどの野菜と塩を入れると、食欲が大暴走してしまうほど美味しいソースが出来上がります。海外ではお腹を壊しがちな私でしたが、フィジー料理はそんな私のお腹にも優しく、助かりました。

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私が少し風邪を引いて喉が痛い時に、生姜・ライムを入れた紅茶を淹れてくれ、優しさが喉にも心にもすごく沁みました。作ってくれたのは海洋学者でプロジェクトスタッフのMiliです。^^

 

活動

プロジェクトには大きく分けて4つの活動があります。
① サメの種識別・個体識別を行う、Shark Dive
② サメ以外の海洋魚種識別、Survey Dive
③ マングローブ植林を行う、Mangrove
④ ビーチ清掃を行い、ゴミの種類・重量をデータ化、Beach Clean
基本的に日・水がSurvey Dive、1週間のうちでサメのエサやりなどが見られるツアーが行われる日に同行しShark Diveを行い、それ以外の曜日でMangrove、Beach Cleanの活動を行います。

私は元々BSACのSport Divingというダイビングライセンスを持っていましたが、活動団体はPADIという団体発行のライセンスに則り、活動を行っていたので急遽PADIでAdvanced open waterのライセンスを取得しました。言語が英語になるというだけで、問題や選択肢を理解するだけでも時間がかかり、少し手間取ってしまいましたが、なんとか講習期間内に取得することが出来ました。

潜る前には毎回必ずスタッフによるbriefingを受け、ダイビング時の注意点や潜るポイントの見どころについて説明を受けます。ダイビングは油断したら命にも関わるので、回数を重ねても初心を忘れないことが大切です!

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Hawksbill Turtleタイマイに出会った瞬間。目の前をすぐ泳いでいたので、思わず私もカメになりきりました。

週に1~2回参加できるシャークダイブ。潜る前は少し怖かったですが、頼もしいスタッフたちが棒で守ってくれるので、とても安心ですし、サメたちは人間のことはお構いなしで悠々と泳いでいて、愛くるしさも感じるほどです。同じように見えるサメにも11種あり、細かな特徴を頭に入れ個体の識別を行います。

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ダイビングポイントに向かうまでスタッフたちはいつもくだらないことで、ゲラゲラと笑っています。みんな見た目のいかつさとは裏腹にとても愉快です。

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カナダ人のMiranda(左)とデンマーク人のEmilie(真ん中)です。2人とも活動期間を終えて帰ってしまい、今は少し寂しいです…。

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次の写真は、Survey Dive時に使うSlateです(上左)。
Survey Diveで魚種の識別を行うためには、事前にテストを受ける必要があり、種名だけでなく、簡単な海洋学、魚の部位の名前、見分けるポイントやSlateの書き方などが問われ、正解率80%を越えなければ合格できません。英語での勉強はなかなか大変で1週間猛勉強し、なんとかパスすることができました。写真は初めて調査を行った時のものです。最初は絶対出来ないと思いましたが、人間頑張れば出来るようになるものだなぁとしみじみ思います…。

Mangroveの活動を行うために、まずはマングローブについて学ぶためのワークショップを受講しました(上中)。プレゼンを行ってくれているのは、この活動に3ケ月参加していたカナダ人のMirandaです。分かりやすい英語とパワポで、私にも理解しやすい内容でした。今まであまり親しみのなかったマングローブでしたが、フィジーなどの島国においてとても重要な存在であることを知ることが出来ました。

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(Slate)

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週に1~2回マングローブの保護活動も行います。マングローブは生態系において重要な役割を果たすだけでなく、津波などの波消しにも有効であるとされています。そんなマングローブですが、フィジーにおいて年間1%のペースで減少しているとされ、保護活動への取り組みが進められています。具体的な活動内容としては、実際にマングローブへ苗取りに行き、それを持ち帰り、専用の庭で苗植えを行うという作業です。毎日UV警告と、日光を浴びないでと天気予報で出る中での作業なので、なかなか体にこたえます…。気合と予定より+20分の休憩が大事です(笑)

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2週間に1回ほどビーチ清掃に行きます。時間としては2~3時間で、拾ったゴミの種類や個数、重量をデータ化します。想像以上のゴミの多さで、この日は15kgほどのゴミを回収しました。ポイ捨てへの教育の低さもかなり感じました。

 

活動は金・土がお休みなので、木曜の夜はUprisingという海沿いのリゾート内にあるバーへ行き、その後Fire Danceを楽しめます。Fire Danceはフィジーの伝統文化で、戦いの前に勇気を奮い起こさせるために行われていたものでした。

フィジーの伝統文化、カヴァです。カヴァとは南太平洋帯に生えるコショウ科の木の根を乾燥させて粉末状にし、それをそのまま水で溶かすか、水で絞りだした薬膳茶のような嗜好品です。最初何も知らずに渡されて飲みましたが、数名の汗だくの人が直接手でしごいたものと知った時の絶望が忘れられません。味は泥水です。

 

 

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さいごに

少しでもフィジーでの生活を感じていただけたでしょうか。日本に比べて生活のしづらい部分は少々あるフィジーですが、道を歩けば誰でも構わずBula~!と笑顔で挨拶してくれたり、私が英語をネイティブたちのようにスラスラと話せなくても、気にせずたくさんコミュニケーションを取ろうとしてくれたり、とにかく人の温かさをとても感じることのできる国です。フィジーに到着した初日、私は待ち合わせ場所とは違う場所でバスを降りてしまい、ネット環境もない状況で全く知らない場所に一人になってしまいましたが、たまたまバス停で待っていた1人の女性がBula~と話しかけてくれ、状況を話すととても親身になって助けてくれました。また会って、ちゃんとお礼がしたいなあ。
そして、何よりもフィジーでは不意に見える景色が嘘みたいに綺麗で、思わず立ち止まってしまうほどです。朝焼け、夕焼けはもちろん、日中の綺麗な青空、その中にもくもくと映える雲、満天の星空、とにかく自然の美しさに心が洗われます。道を歩けばバナナやココナッツ、マンゴー、パパイヤが生えているのもまさに南国といった感じです^^。

フィジー生活はちょうど折り返しとなり、残り3週間と少ない時間ですが、活動にも生活にも慣れてきたころなので、更に充実した日々が送れるよう本腰を入れて精一杯頑張りたいと思います!