マレーシア・サバ大学 GIS解析技術研修報告書
掲載日:2019.04.04
大学院酪農学研究科 修士1年 及川 環奈
1月から3月までの約2か月間、サバ大学にあるSIRC(Small Island Research Center)でインターンシップとして研修をしました。今回の研修中に私が経験したことについて書きたいと思います。
今回は私にとって初めての海外、初めてのマレーシアでした。マレーシアに行くことに迷いはありませんでしたが、何せ一人でしたので、やはり行く前はいろいろと不安に思うこともありました。また、私が来た時期は丁度学期休みだったので、ハウスメイトが故郷に帰っていてかなり寂しかったです。しかし、マレーシアでの生活が始まってからは、受け入れ先の教授が私のことをとても気にかけてくれました。不安に思うことがあっても誰かが私を気にかけてくれているという実感があったことで、あまり不安に思うこともなく生活できたのだと思います。そのおかげなのかホームシックにならなかったことには、自分自身驚きました。
研修中は、主にオフィスでオープンストリートマップを使って、スバティックアイランドという島の道路やプランテーションなどをマッピングする作業をしていました。新学期が始まってからは、SIRCの教授の授業を受けたり、院生の研究発表を聞いたりするなど現地の学生に混ざって活動することが増えました。授業は水質についてのものでした。私は酪農学園大学で主に野生動物について学んでいたので、水質の授業は新鮮だったと同時にわからない単語が多く、授業中にわからなかった英単語はメモして、帰宅してから授業の復習をしました。他にも帰宅後は英語の勉強として英単語の暗記などをしていました。
また、研修期間中に酪農学園大学の学生がバトゥ・プティ村で実習を行なったので、私も同行しエコキャンプに参加しました。ジャングルに生息する様々な生き物や外来種の問題、歴史や文化など様々なことについて学びました。他にも、SIRCのオフィスのスタッフがクンダサンという場所に1泊2日の旅行に連れて行ってくれました。行きたかったキナバル国立公園や、サバティー農園など、クンダサン、ラナウのいろいろな場所に行きました。コタキナバルだけでなくサバの色々な地域に行くと、もっとサバを知りたいと考えるようになりました。土曜日・日曜日は休日なので、コタキナバルのウェットランドや博物館など行きたい所に行くことができ、興味の幅を広げることができました。また、私は食べることが大好きなので、毎週末行きたいお店を決めて食べに行きました。サバにはおいしい食べものがたくさんあるので、週末が楽しみで仕方ありませんでした。
セメスターが始まって、ハウスメイトやルームメイトが来てからは毎日時間が過ぎるのがあっという間で、どんどん帰国日が近づいてくることを寂しく感じました。日本を出る前は、自分が帰ることを寂しく思うなんて想像していませんでした。それほどサバで出会った人々との別れが寂しく、生活が充実していたという事なのだと思います。
今回の研修は初めての海外、マレーシアだったこともあり、経験したことの全てが新鮮でした。全てを通して感じたのは、自分の世界を広げることの面白さです。全く知らない言語、自然、文化を実感することで、日本から出なければ知ることのできない好奇心やそれらを学ぶことの喜びを知ることができました。昨今はテレビやインターネットで海外の情報を簡単に入手できますが、画面越しに見るのと現地でその国を体感するのとでは雲泥の差で、自分が知った気になっているだけの井の中の蛙だったということを痛感しました。
海外に興味があるけれど行ったことがない、行ったことがあるけれど観光だけ、という学生は多くいると思います。ぜひ、チャンスがあれば海外で、その国の生活リズムで生活することをお勧めします。観光とは別の視点からものごとを見たり感じたりすることができ、現地の人々とコミュニケーションをとる機会が増えるからです。このレポートが、海外に興味がある学生を少しでも後押しするものになればと思います。