アルバータ大学オンライン留学プログラム(夏季) 報告書(林さん)

掲載日:2021.10.04

オンライン留学プログラム 報告書

農食環境学群 環境共生学類 2年 林 優奈

 

私がオンライン留学プログラムに参加した目的はコミュニケーション能力の向上のためです。私は大学1年生の時にコロナの感染拡大のため大学構内でも人との関りを持つことが難しく、同学類の学生と親睦を深める機会もなかなか持てない1年間を過ごしました。2年生に進級した時、より多くの人と仲良くなるために去年の自分の反省点について考えました。私は常に人から話しかけられることを待っており自分から機会をつくりにいかなかったこと、他人からの評価を気にし過ぎていたこと、失敗を過度に恐れていたことが考えられました。これらの克服のためには能動的に何か行動を起こしてみる必要があると考え、このプログラムへの参加を決意しました。はじめは緊張していました。クラス自体は20人もいかない小規模なものでしたが、そのほとんどが初対面の人であり中には韓国の学生さんもいたので自分のコミュニケーション能力に不安しかありませんでした。しかし、より多くの人とコミュニケーションをとりたいという思いから失敗も一つの学びだとプラスに捉えることで自主的なコミュニケーションを試みることができました。

プログラム参加において私が特に気を付けていたことは他人の意図を読み取ろうと努力することです。私は大学2年生の時に国際理解という授業を履修していましたが、その講義内で世界には多くの英語が存在していることを知りました。もちろん、英語という言語自体はそれしかありませんが、英語の話し手によって発音などは異なっているため多くの英語が存在しているという意味です。先ほども述べた通り、プログラム内には他大学の学生、韓国の学生、そしてアルバータ大学の先生がいます。国際理解の講義内で分かりやすく説明していただいた表記で多くの英語について説明すると、私はこのプログラム内で“Canadian English(カナダの英語)”,“Japanese English(日本の英語)”,そして“Korean English(韓国の英語)”に触れる機会を得たということです。カナダの英語は私たちがよく聞くリスニング教材などと非常に似ていました。また、日本の英語は日本人特有の少しぶつ切りに話す感じや、分からない時によく「あの~」や「えっと~」がよく用いられていました。韓国の英語は私にとっては少し難しく聞き取ることが少し困難な時がたまにありました。ですがそんな私にも分かりやすいように工夫して単語を選んで伝えてくれました。もしこのプログラムが日本の生徒とアルバータ大学の先生のみで構成されたもののみだった場合、私はもう少し気を緩めてリスニングに臨んでいたと思います。ですが、韓国の生徒とも同じクラスになったことで分からない部分があったとしてもそれも英語で質問するため、より注意深く聞き、より伝わりやすい表現をすることを意識することができました。

プログラム内容は主に先生が持ってきた議題について討論をしたり自国の文化について英語で説明をすることです。同じ日本人同士で話すときでも地域での違いを知ることができとても興味深いものでした。また、リスニング教材や動画を閲覧しそれに関する問題に答えることもしました。ブレイクアウトルームという2~4人ほどの小さなグループに振り分けられ協力して問題に取り組むことができるため積極的に会話をする必要があり、問題を協力して説く楽しさと英語で議論する面白さを感じることができました。ブレイクアウトルームで時間が余った場合は英語で雑談などをしてクラスメイトとの仲を深めることも出来ました。私は韓国の女の子と仲良くなることができ個人でSNSで繋がりやり取りをすることでリスニングやスピーキングだけでなくライティングの能力も楽しく向上させることができたと思います。プログラム内で困難だったことは早起きです。私はアルバイトもやっているため、つい毎日の宿題はアルバイト後になってしまっていました。宿題自体はそこまで難易度の高いものではありませんでしたが、ライティングの宿題のテーマは毎回面白いものばかりで、また先生の添削は非常にためになりモチベーションの向上にもつながるため私はつい時間をかけてしまいがちでした。そのため深夜まで起きていることが多くなり、次第に早起きがつらくなっていきました。しかし実際に授業が始まるととても楽しく眠気もなくなるので授業前にさえ起床できてしまえばあとは楽でした。

プログラム参加の結果として自分の体感上では他人の評価を気にしなくなったこと、積極的な行動ができるようになったこと、考え方に変化が生じたこと、多少の失敗を恐れなくなったことなどが挙げられます。特に物事を楽観的に捉えられるようになったのは私にとって非常に大きな変化でした。そして目に見える変化としてTOEICの結果があります。プログラム参加前に受験した結果は510点でした。しかし、プログラム終了後に受験した第2回目では585点にまで点数が上がっており、日常的に英語を話すことを取り入れたことによる変化を明確に感じることができました。オンライン留学プログラムのメリットには、コロナ禍でありながら多くの人と接することができ英語能力の向上が図れること、目に見えることのみではなく自分の考え方や感じ方にも多様性を取り入れることができるようになったことがあると考えます。