海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)7月

掲載日:2021.08.03

循環農学類(2020年3月卒業) 矢方祐維

2021年6月25日COVID-19の影響で約1年遅れでの渡米となった今回の研修。ようやくアメリカの地を踏むことができました。現在、私はワシントン州モーゼスレイクにあるBig Bend Community College(以下BBCC)にて農場での研修に備え、英語の学習を行っています。現在は、BBCCの寮に住んでいます。こちらでの生活も1か月が過ぎましたが今のところ大きな問題もなく過ごせています。そこで今回は、BBCCでの生活について大まかに書き記したいと思います。

月~木曜日に授業が行われています。朝食の集合時間は7時です。BBCC自体が夏季休暇期間のため、予め購入しておいたマフィンやベーグル、コーンフレークなどに加え、ベーコンを焼いたりと簡単な調理をしたりもします。ちなみに、水曜日にはご飯を炊きます。こちらでは日本食はなかなか食べられないと思っていましたので嬉しい誤算です。

8時~10時、10時~12時で午前の授業が行われます。8時からの授業では、日常的に使う英会話のリスニングやスピーキングの練習を行っています。事故を起こした場合、お店や病院の予約等、実際に想定されるであろうシチュエーションについての学習を行っています。また映画などを観てそれについての思いや考えを述べるアウトプットの練習も行っています。

10時からの授業はEnglish as Second Languageの授業です。英語を母国語としない人に向けての授業で、英語の基本的な仕組みや構造、簡単な会話の練習などを行います。その授業ではヒスパニックの方々と共に英語の授業を受けています。違う文化の方々との交流は新しい発見が多くありとても勉強になります。彼らとの会話の中で簡単なスペイン語を教えていただいたり、反対にこちらが日本語を教えたりと、充実した時間を過ごしています。

12時から昼食を取り、13時~14時、14時~15時で午後の授業が行われます。13時からの授業では午前の授業の内容の続きや、何か一つのテーマを決めそれについてのディスカッションなどを行います。自分の意見を英語で述べるということは中々に難しくアウトプットをする力の重要性を思い知らされています。

14時からの授業では農業について学んでいます。酪農学園在学時にすでに学んでいるような内容の時でも英語で説明された途端、意味がわからないようなことが多々あり、自身の英語力の無さを痛感する時間となっています。また、アメリカの農業の規模の大きさに驚愕する時間でもあります。15時から夕飯の時間である18時までは自由時間です。COVID-19の影響で学外に出ることはできませんが、軽い運動を行ったり、宿題をやったりと研修生各自、自由に活動しています。私は寮に戻り、宿題や、その日の復習などを行うことが多いです。

18時から夕食を取ります。平日は弁当が支給される形なのですが、天丼やカレーライスなど日本人に馴染みのある料理が多く、さらに量もそれほど多くはないため、今のところ食に関してはアメリカを実感できていません。
夕食後は再び自由時間です。私は宿題や個人的な英語の学習時間にあてています。平日は大まかにこのように過ごしています。

金曜日にはフィールドトリップという学外活動があります。モーゼスレイク近郊の工場、農場の見学や、ハイキングなどを行います。工場や農場の見学では、全く知らない分野のことを通常のスピードの英語で聞くことになるので、普段の倍以上の脳の容量を使います。

COVID-19の影響で例年と違い夏での渡米となったためウォータースポーツを楽しんだりもしています。金曜日の午後には皆で映画を鑑賞する時間があり秘かな楽しみでもあります。

土日は週によって活動が異なります。近くの公園に行く日もあれば完全にオフの日もあります。ただし、コロナ禍の中でアメリカに入国するにあたって学外で活動するときは研修生全員で動かないといけないというルールがあるため完全に自由というわけではありません。必要な日用品の買い出しも土日に行うことが多いです。

土日の食事は完全に自炊です。いくつかの班に分かれて調理を行います。メニューはその週の当番の班があらかじめ考えておいたものを皆で調理します。その他、BBCCの先生方やその親族の方が現地の料理をふるまってくださることもあります。

1か月アメリカで過ごしてみて感じたのは、ゆっくり話をしてくださる場合にはある程度聞き取ることができますが、普通のスピードの英語になるとまだなかなか聞き取れないということと、自分の専門外の分野の会話になると語彙力が無いため途端に話すことができなくなるということです。これらを踏まえて農場への配属までの残り1か月、語彙力の向上と自らの考えをアウトプットする力を鍛えることを主眼に置き、日々精進してまいります。

海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)7月

研修生32名 アメリカ出発前集合写真

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