アルバータ大学オンライン留学プログラム

掲載日:2020.10.07

農食環境学群 食と健康学類
4年 井嶋亮太

カナダのアルバータ大学への10 日間のオンライン留学を終えて、報告書を記します。

留学のきっかけ私はもともと英語がかっこいいなと思っており好きでした。今まで洋画や海外ラジオを聞くことが好きで、リスニング能力には自信がありましたが、実際に英語を話す経験があまりなかったです。そのため、実際に英語及び英語を話す人に触れることで海外でも通用する会話力を身に着けたいと思ったことが留学のきっかけです。

 

留学準備

無料でweb 上のTOEIC 模試を受験することで、留学前の英語力を測りました。今回はオンラインでの留学で実際に現地に行くわけではなかったので、留学前の勉強法としては海外ラジオを聞いて英語に耳を慣らしたりして準備しました。また、コースが始まる準備期間で、クラス分けのためのプレイスメントテストをオンラインで受け、同じクラスの人を知るために、クラスに向けて図1 のように自己紹介を英文で書きました。

アルバータ大学オンライン留学プログラム

図1: 自己紹介

授業の詳細

 

 

 

 

 

 

以下のように、授業では毎回テーマがありました。毎授業前に宿題としていくつかの動画や文章を見て、問題を解いたり自分の意見を考え、それを文章や動画として発信することで、そのテーマへの理解を深めました。授業では基本、何かの議題について数人のグループでディスカッションして、それをクラスで共有するというような流れで進み、二回ほどはアルバータ大学の生徒の方々のお話を聞き、実際に話す機会もありました。

・ 1 日目「アイスブレイクと授業予定」:カナダとはどのような国かを学び、カナダと日本の文化の違い(カルチャーショック)について話し合いました。

・2 日目:「国の比較」:カナダと日本の比較や、スペインやドイツなどほかの様々な国との比較をしました。ゲスト訪問として数名のアルバータ大学の生徒と話す機会がありました。私はコロンビア及びソマリア出身の二名の方のグループでお話ししました。

・ 3 日目:「食文化」カナダと日本の食文化の違いについて学びました。(テーブルマナーやカナダ人はドーナツが好きなど)

・ 4 日目:「多文化主義」カナダは世界中の国から移民を積極的に受け入れて共存している多文化主義の国で、数百種類もの国や言語を持つ人々が暮らしている。それがどういうことかについて学びました。

・ 5 日目:「多言語主義」カナダは英語・フランス語の二つの公用語を持ち、他にも数多くの言語が使われている。そのため、人々は複数の言語を話せるのが普通であり、それが何を意味するのか学びました。

・ 6 日目:「異文化間コミュニケーション」それぞれの国によるパーソナルスペースやコミュニケーションの取り方の違いについて学びました。

・ 7 日目:「SDGs」持続可能な発展について学び、SDGs のどのゴールが最も重要かなどについて考えました。

・ 8 日目:「意識的な消費」持続可能な生活をするために、例えばフェアトレード品の購入やリサイクルしたものを使用するなど、私たちはどのようなことを意識して生活すべきか、しているかを学びました。

・ 9 日目:「カナダの面白い情報」カナダについての理解を深めるため、カナダ人の好きなものや嫌いなもの、またカナダの特色を学びました。また、カナダ国立公園の方々のお話を聞き、どのような場所か、どのような動物がいて何に気を付けるべきかなど詳しい説明を聞くことができました。

・ 10 日目:「休日とお祝い」カナダでの誕生日の祝い方や祝日を学ぶとともに、日本での祝日などについても考えました。

宿題に関して

宿題は毎日3 時間ほどかけていたかなと思います。毎回動画が5 つほどあり、それに関する問題を解くものや、考えるものが主流でした。文章を読むものもありました。毎回自身の考えや経験を全体に向けて投稿しており、他の生徒の考え方や経験を知る機会にもなっていました。また、二回ほどは先生に向けて動画を撮影し提出することもありました。個人的にはあまり大変なものではなかったかなと思っていますが、毎回のテーマに対して考えて自分の言葉にするべきことはたくさんあったなと感じています。

 

留学で感じたこと

留学中に感じたのは、日本人はシャイだなということです。固定の生徒は日本人だけでしたが、議論の時間や意見を述べる時間に積極的に話す人は多くなかったです。逆にゲストとしてきたアルバータ大学の生徒の方は、会話の勢いが違うなと感じました。その原因としては、我々日本人の留学生に、英語を話す自信および話したいことを伝える英語力が少なかったことが原因の一つかなと感じました。

それでも、英語を話すことで英語は上達すると思ったので、私はできる限り積極的に話せるよう心掛けて今回の留学に臨んでいました。

また、授業時間が一日一時間半で、それ以外は宿題をしたり日常生活を送っていましたが、どうしても実際に留学した場合よりも体験として劣ってしまうのが現状かなと思います。実際にカナダに行った場合は動物園に行ったりなどのアクティビティもあったらしいので、遠隔でのライブ映像でも撮影した映像でも、何かしらカナダに実際に触れることのできる体験を追加するのもいいのではないかと思いました。それを行うには時差などの問題もあり、難しい部分は多いなとも思います。

 

留学での課題

私に足りないと思ったのは、やはり英語を話す力でした。相手の言っていることはほぼ聞き取れるのですが、私が伝えたいと思うことを英語で相手に伝えるのがとても難しいなと感じました。今回の留学を通して英語で相手に伝える力は、ある程度言いたいことを伝えられるようになったので上がったと思います。しかし英語での会話をするにはまだまだ全く力が足りていないなと感じました。そのため、日々の生活の中でも、英語だったらどう伝えるかを考えながら生活することで会話力を伸ばしていきたいなと思っています。また、今回はオンラインだったため、このコロナウイルスが落ち着いたら、一度海外に実際に行くことで英語を肌で感じたいとも思います。

 

留学での成長

TOEIC の点数としては、形式の違うオンライン受験ということもあったのかあまり芳しい成長結果を見いだせませんでしたが、会話力および文章作成能力は確実に上達したと思います。宿題で自分の考えを動画として提出するものがありましたが、十分に考える時間があれば、十分に伝わる英語を話すことができるなと感じました。実際に留学に行った場合のように24 時間英語に触れているというわけではないので、実際に行った場合ほどの成長はできていないだろうとは思いますが、日々の宿題や授業、特に毎授業であった学生間での議論の時間は、積極的に英語を話す機会であったため、英語で話そうという気持ち及び力をそこで大きく伸ばせました。

 

留学生活を終えて

今回の留学では、目的の一つであった英語の会話力を身に着けるという部分で大きく進展があったかなと思っています。実際にばっちり会話できるようになったということではありませんが、改めて自身に足りないところに気づく機会となり、改善しようと思えるきっかけにできました。

また、カナダは多文化主義・多言語主義の国で、様々な国の人々が交わって生活しています。日本にいるとほぼ日本語にしか触れないため、日常的に多くの国の人や言語に触れる機会がたくさんあるカナダで一度暮らしてみたいなと思いました。海外に移住するならカナダが良いなと思うほどにカナダは移民にも優しい国風で、人々が助け合って生きているというお話を聞き、人々同士が優しくとてもいい国だなと感じました。今回の留学はオンラインだからこそ気軽に参加できたところがありますが、実際に広大な自然を持つカナダで留学生活を過ごすことができたらどんなに楽しかっただろうかと思っています。カナダは今最も行ってみたい国の一つになるほど好きになれたので、このプログラムに参加できてよかったと感じています。いつかTim Hortons のドーナツを食べたいなと思っています。