フィンドレー大学ベケット奨学金報告書:1月

掲載日:2020.02.13

獣医学類2年 砂﨑香恋

1月は12月に比べより一層気温が下がったように感じます。晴れの日は多いのですが、注意報が出るほど雪風が強い日もあります。本格的に冬がやってきたのだとしみじみと感じます。新年を迎えたはじめの週は冬休みの残りの時間を楽しみました。旅行から帰るとすぐに後期の授業が始まり、多くの新しい友達に出会うことができました。先月の報告書で予告したように、まずは冬休みでの思い出を振り返りたいと思います。その後は後期の授業のこと、参加したイベント、そしてその他の活動についてご紹介します。

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新入生オリエンテーションで新たな友達ができました

冬休みの間は12月にニューヨークを訪れ、1月のはじめはワシントンD.C.とバージニア州のアレクサンドリアで過ごしました。アレクサンドリアの大きな川沿いで大勢の人とともにカウントダウンをし、大迫力の打ち上げ花火を眺めながら2020年を迎えました。今までに経験したことのない、一風変わった年越しとなりました。

ワシントンD.C.ではジョージタウンというおしゃれな街を観光したり、博物館や歴史上で重要な跡地を巡って有意義な時間を過ごすことができました。中でも国立動物園を訪れたことは私にとって良い思い出となりました。ジャイアントパンダを近くで見ることができ、動物園のボランティアの方とお話ができたので嬉しかったです。

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キング牧師の記念碑を訪れました

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リンカーン記念堂も訪れました

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ジャイアントパンダが豪快に笹の葉を食べていました

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現在は博物館となっているスタブラー・リードビーター薬局のツアーに参加しました

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スミソニアン国立自然博物館を訪れました
ワンヘルスについての展示が最も印象に残りました

冬休みの旅行から帰って2日後に後期の授業が始まりました。私は英語、フランス語、馬の繁殖学、馬の予防獣医学、そして馬のハンドリングの授業を履修しました。後期は馬について学ぶ機会がたくさんあるのでとても嬉しいです。特に馬のハンドリングの授業は留学前から履修したいと考えていた授業だったので非常に嬉しく思います。

前期の英語の授業は留学生や他国からの転校生、または英語を母国語としない学生向けの授業でしたが、後期からは英語を母国語とする学生たちと同じクラスになりました。前期よりも遥かに忙しい日々を過ごしています。難しくなることは事前に周りから聞いていましたが、予想以上に授業の進度が速く課題が多いので驚きました。はじめの2週間はなかなか慣れず、くじけてしまいそうになりながらも必死に課題に取り組んでいました。現在一番苦戦している授業ではありますが、文章を構成するスキルが上達すると信じて今後も頑張っていきたいと思います。

フランス語の授業は私を含めて7人と小規模なクラスですが、穏やかな雰囲気で楽しんでいます。私は中学生の頃に2年ほどフランス語を習っていたので昔の記憶を取り戻しつつ新しい内容に触れているところです。クラスメートも以前習っていたことがあるけれど忘れてしまったという人がほとんどなので、お互いに助け合いながら勉強しています。会話重視の授業であり、話し合いをしたり、グループに分かれて小さなプレゼンテーションをしたりとクラスメートと深く交流できるのがこの授業の好きなところです。楽しい環境で好きな言語を学べて幸せです。

馬の繁殖学は馬学科の学生と一緒に受けています。酪農学園大学の解剖学や生理学で学んだ内容と前期の馬学科の授業で学んだ内容のお陰で授業がとても楽しいです。専門用語はたくさんありますが、酪農学園大学の授業で習ったものが多いことと一年生の頃から獣医学に関わる英単語をしっかりと復習していたこともあって今のところはそれほど苦労することなく授業内容を理解しています。授業はもちろんそうですが、クラスメートからもたくさん刺激をもらっています。普段馬と付きっきりで生活している馬学科の学生の視点は面白く、彼女たちが投げかける質問を聞いていると様々な考え方を知ることができて勉強になります。クラスメートはウェスタンとブリティッシュの両方から10人ずついるので、授業前の空き時間には双方の立場から馬の面白さを熱く語ってもらっています。馬の乗り方の違いや大会で出場できる種目など、馬の世界で常識とされることなどを細かく教えてもらっています。小テストや試験、課題は多いですがどれも取り組んでいて苦痛に思うことはありません。寧ろ次の単元の内容を学びたいという意欲が湧くので進んで取り掛かることができます。

馬の予防獣医学では上級生の馬学科の学生とともに授業を受けています。先生がスライドに箇条書きで記した内容を口頭で詳しく説明するという授業のスタイルなので、内容を必死に聞いて同時にノートに書き込みながら授業に参加しています。この授業では多くの学生がノートパソコンで打ち込みながら授業を受けていますが、私はアナログなのでノートを使って講義を受けています。先生の話すスピードが速い時に急いで走り書きをしたり、個人的に面白いと思った内容を隅に書いて残したり、または英語の表現より日本語で書いた方がわかりやすいと判断したときに部分的に日本語でメモをしたり、イラストを描くなど工夫して自分に合った授業の受け方を模索しています。

馬のハンドリングの授業は、前期にシャトルバスで通っていたウェスタン農場を入って更に奥にある大規模な建物で行います。この施設だけでも500頭近くの馬がいるのだそうです。馬のハンドリングの授業はpre-vet(基礎獣医学科)の授業なので、馬学科の学生のように乗馬をするのではなく、馬の獣医師が診療する際に気をつけている事柄や馬の正しい扱い方、安全の確保の仕方などを学び、実際に器具を使って馬に触れ合う実習がメインです。前期のアニマルハンドリングの授業と同様に週に三回授業があり、金曜日のみ座学となっています。実習では4人一組の班に分かれて作業をします。今までに学んだのは、無口とリードロープの使い方、前肢と後脚をそれぞれ持ち上げて検診する方法、その際に獣医師が取るべき3つのステップの確認、体温・呼吸数・心拍数の測定方法、脈をとる場所とその方法、検眼鏡を使って目の奥を診る方法について学びました。殆どの作業が初めて経験することだったので習ったばかりのときには緊張しましたが、馬の扱いに慣れている学生が同じ班にいるので丁寧に教えてもらいなんとか上手くやっています。未だに動きがぎこちないですが、今後は経験を積んでどのスキルも上達できるように頑張りたいと思います。

 

1月20日には地域の高校生との文化交流会がありました。この会では言語と多様性の大切さについて話し合いをしました。世界中で失われている言語があるということや多様性とは何かということについて話し合いました。 課題として“Being different is cool”を訳してグループの高校生に教えるというものがありました。私のグループには私とサウジアラビア人の友達のイサムがそれぞれの国の言語を担当して順番に高校生に教えました。私はなるべく簡単にしようと思い、表現を少し変えて「違うっていいね」と教えました。皆きちんとした発音で言えていたので良かったです。他の班の日本人留学生は「違うってかっこいい」、「みんな違ってみんないい」などと異なる表現で教えていました。同じ言語を話していても、それぞれの解釈や考えに違いが表れていてこれもまた興味深いことだと感じました。イサムにアラビア語で教えてもらった文は発音が少し難しかったのですが、流れるような美しい響きが印象的でした。高校生との交流を通して他の国の言葉や文化に触れることができて良い経験となりました。

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青いシャツを着た高校生たちとフィンドレー大学の留学生との交流会

1月26日はフィンドレー大学で新年会が開かれました。日本人留学生で協力して書き初めブースを作ったり、お餅を準備したりしました。私は書き初め係としてお手本の文字を書いたり、壁にお手本や大きな模造紙を貼り付ける手伝いをしました。また、訪れた人たちに付き添って筆の持ち方を教え、日本語の文字の書き方や漢字の作り、言葉の意味合いなどを説明しました。訪れた人たちが皆日本の文化に触れて楽しい時間を過ごしている様子を見てとてもやりがいを感じました。

他にも新年会ではフィンドレー大学の日本語専攻の学生たちの日本語でのプレゼンテーションやスピーチを聞く機会がありました。私たち日本人留学生も英語で冬休みの思い出について短いスピーチをしました。私は新年会のちょうど一ヶ月前にあたる12月26日にニューヨークのブロンクス動物園に行ったことについて話しました。人前で話すのは緊張しましたが、自分自身がが旅行中に成長できたことについて語れたので良かったです。ちょっとしたジョークで笑ってもらえたことも嬉しかったです。

書き初めやスピーチが終わると、みんなでできたてのお餅を食べました。フィンドレー大学の学生も初めて食べるお餅に挑戦してもらえたので良かったです。新年会の途中で私と20歳になったフィンドレー大学の三人の学生が小さな成人式のお祝いをしてもらいました。日本で友達と一緒に祝えなかった分、この新年会で特別に祝ってもらえて嬉しかったです。思い出に残る素敵な時間となりました。

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新年会の様子

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書き初め係の4人
左から渡邉さん、佐々木さん、私、三井さん

フィンドレー大学での新年会が終わると、夕方は中国の旧正月を祝うために教会へと向かいました。地域の中国人の方々が大勢集まっており、皆赤で統一した服装をしていました。これは赤が中国では幸運を表す色だからなのだそうです。福井県からフィンドレー大学に留学している小田さん、渡邊さんそして私の三人でよさこいを披露するためにゲストパフォーマーとして参加しました。式では他のパフォーマンスもあり、小さい子どもたちの合唱もありました。きらびやかな中国の伝統衣装を身にまとっており可愛らしかったです。伝統的な中国の歌を歌っていましたが、よく耳を澄ませて歌詞を眺めていると「愛」という言葉は日本語と共通で「アイ」と発音していることに気がつき、とても素敵だと思いました。

よさこいを踊り終わった後には多くの人に声をかけてもらえました。私たちのパフォーマンスで会場を大いに盛り上げられたのは嬉しかったです。なかなかできない経験をさせてもらえてありがたいと感じました。

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2種類の踊りを踊りました

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手拍子に乗って踊る3人
左から、私、小田さん、渡邊さん

1月31日は授業が終わった後に渡邊さんと三井さんと一緒にカレーを作り、インド人とエクアドル人の友達数名と一緒にポットラックパーティー(持ち寄りパーティー)をしました。初めて食べるエクアドル料理の美味しさに感激してつい食べすぎてしまいました。私は辛い食べ物が好きなので本格的なインドカレーを喜んで頬張っていましたが、後々じわじわと辛さが追いついてきて、気づいたときには舌の感覚が無くなっていました。スパイスがよく効いていて刺激が強かったのですが、濃厚で美味しかったです。驚いたことに、これほどの辛さのカレーでもインドでは幼稚園児が食べるくらいの「甘口」なのだそうです。大人になるに連れて徐々に辛さを増していき、少しずつ慣れていくとのことでした。しかし実際にアメリカに長年住んでいるインドの学生は辛い食べ物を食べる機会が減ってしまうため本物の「辛口」は食べられなくなってしまうのだと言っていました。本物の辛さは想像を絶する辛さなのだと思うと少し挑戦してみたい気もします。

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インド、エクアドル、日本のポットラックパーティ

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優しい味で食べやすいエクアドルの家庭料理

ポットラックパーティーでお腹を満たした後は少し休んでから皆でアイススケートに行きました。私は数えるほどしかスケートをした経験がなかったので、ゆっくりとひっそりと自主練習をしていました。はじめの一周は壁から離れられませんでしたが、その後は徐々に滑れるようになりました。途中で友達と合流したり、一人で集中して滑ったりと、ほとんど休憩無しで2時間ほど楽しい時間を過ごしました。盛りだくさんの一日でしたがとても充実しており、愉快な友達と楽しく交流できたことが良い思い出となりました。

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スケート終わりの記念写真

来月の報告書では授業のことをより詳しく紹介したいと思います。冬は曇りの日が多いので屋内に引きこもりがちですが、なるべく運動をしたり、様々なイベントに積極的に参加していきたいと思います。後期の授業も引き続き頑張ります。