2019年度酪農公開講座を千葉県にて開催しました

掲載日:2019.12.20

2019年12月11日(水)と12月12日(木)に千葉県にて「乳牛の繁殖から子牛の管理まで」と題した酪農公開講座を館山市教育委員会、千葉県酪農農業協同組合連合会、成田市、南房総市の後援のもと開催いたしました。今年度は多くの方に受講していただきたいという思いから、内容は同様に場所を変えて2日間開催することといたしました。11日(水)は成田国際文化会館(成田市)にて61名、12日(木)は千葉県南総文化ホール(館山市)にて59名の方々に受講していただくことができました。

2019年度酪農公開講座を千葉県にて開催しました
2019年度酪農公開講座を千葉県にて開催しました

講演前に本学社会連携センター長の金子教授より開会挨拶をいただきました。金子教授は台風によって被害にあわれた方へのお見舞い、これからの復興への祈念、本公開講座の成り立ち、第58回酪農公開講座の概要などをお話されました。

2019年度酪農公開講座を千葉県にて開催しました
2019年度酪農公開講座を千葉県にて開催しました

講演1は本学農食環境学群循環農学類の西寒水講師より「高泌乳牛の繁殖成績の現状と受胎率向上について」を題目にご講演されました。近年の乳牛における繁殖成績の低下は泌乳量を増加させるための改良が要因と一つとなっていると考えられていますが、高泌乳を維持したまま高い繁殖成績を維持している酪農家も少なくありません。こういったことから、一概に高泌乳牛は繁殖成績が悪くなってしまうとは言えないため、講座では高度な飼養管理技術と定時人工授精および定時肺移植技術を併用し高泌乳群で高い繁殖成績を維持している農家の例を紹介し、解説されました。

2019年度酪農公開講座を千葉県にて開催しました
2019年度酪農公開講座を千葉県にて開催しました

講演2は本学獣医学群獣医学類の福森講師より「離乳前後の子牛の管理について」を題目にご講演されました。講演では、子牛の哺育期は、飼養方法や環境によって健康や発育が大きく左右される時期であるため、寒冷や感染によるストレスや消化性の下痢などにエネルギーを消耗させてはいけない旨お話され、離乳期前後における消化管発達や高発育を目指す栄養管理アプローチについて紹介されました。

2019年度酪農公開講座を千葉県にて開催しました
2019年度酪農公開講座を千葉県にて開催しました

受講者の中には閉会後にも熱心にそれぞれの講師へ質問をして知識を深められている方もいらっしゃいました。

この度、酪農公開講座にご出席くださいました皆様、ご後援をいただきました自治体・団体の皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。
次年度の酪農公開講座も何卒よろしくお願いいたします。