タイ・カセサート大学単位互換プログラム報告書(11月分)
掲載日:2019.12.11
獣医学群獣医学類5年 天野 真衣
日本を発って早2ヵ月が過ぎ、この留学プログラムも残すところ1ヵ月間です。今回は10月28日から11月8日の2週間にかけて行った伴侶動物外科実習と、11月11日から11月22日の2週間にかけて行った水棲動物実習について報告します。
10月15日から11月8日の4週間はホアヒンキャンパスに滞在し、初めの2週間は内科、後の2週間は外科の実習を行いました。内科については先月分に報告しましたので割愛致します。さて、外科には、Dr. PongとDr.Offという二人の外科医がおり、私たちは交代で彼らの手術のアシスタントに入りました。Dr. Pongは泌尿器科、Dr.Offは神経科の専門のため、特にその方面の手術が多かったですが、他にも交通事故や野犬とのトラブルによる外傷に対する手術や、避妊・去勢も多く見る事ができました。アシスタントに入ると、手術の様子を間近に見る事ができ、今まで知らなかった小動物臨床外科の面白さに触れることができました。手術方法について、分からない事はすぐに先生方に質問できる環境でしたし、実習後に日本で座学で習った内容と照らし合わせて理解できたので、自分にとって非常に楽しく有意義な実習になったと思います。
水棲動物実習(aquatic animal unit)では、11月11日から15日は魚について、11月18日から22日はエビについて学びました。私、梶谷さん、吉岡さんはタイ人の学生9人の班に混ざって実習を行いました。養殖場の適切な水質や管理方法、魚やエビの疾病について数日間座学で勉強し、1日間は実際に養殖場を見学する(Farm Visit)、というのが1週間の流れです。座学は、学生が調べてプレゼンテーションした事に先生が補足して説明していくという形式でした。毎日ひとりひとり異なる課題があるので、授業後に何本も論文を読みそれをスライドにまとめるという事を一晩で終わらせねばならず、寝不足の日々が続きました。また、養殖場の管理方法やその改善点などについては班員全員で話し合い、それもスライドを作って発表しました。私は魚やエビの知識が乏しく、また授業や課題、プレゼンテーションは全て英語で行うため、進度についていくのは大変でしたが、知らない事を沢山学ぶ事ができ面白かったです。同じ班になったタイ人の学生もとても親切で、仲良くなる事ができて本当に良かったです。
私事で恐縮ですが、水棲動物実習が終わった日にインフルエンザに罹患しました。38.5度の発熱があり、翌日には39.5度に上昇して歩く事も困難な状態になりました。頭痛、腹痛、吐き気にも襲われました。またその3日前にも通院し、食あたりと診断されたばかりでした。日本を発って7週間以上、健康に実習を全うし、11月10日にカンペンセンキャンパスに移動してからは週末の外泊や遠出も控えていたので、自分では体調を管理できていたつもりでした。しかし、実際に今回、実習に支障が出てしまい、非常に情けなく、カセサート大学のスタッフの方々にもご迷惑をおかけし申し訳のない気持ちでいっぱいです。しかし、食あたりもインフルエンザも、迷惑をかけたくないという一心でギリギリまで我慢して診療を受けなかったことが症状を重症化させた要因でもあるので、無理をせずSOSを発する事も大切かと思います。私は罹患するまで知りませんでしたが、タイではほぼ一年中インフルエンザが流行している様なので、今後タイに長期間渡航される方はワクチン接種をお勧めします。
タイでの生活も残り少なくなってきました。インフルエンザで休んでしまった分も取り返す様、気を引き締めて頑張ります。またタイ人の学生や先生方とも自分から積極的にコミュニケーションを取り、できる限り多くの事を吸収したいです。