海外農業研修(カナダ)を終えて

掲載日:2019.11.05

農食環境学群 循環農学類3年 池田 冬乃

1.はじめに
私は8月27日から9月22日の27日間、カナダのウエストロックにあるTuxedo Farms という酪農家で実習をさせていただきました。この27日間は本当に濃く充実した時間であり、私にとってかけがえのない経験となりました。私が見た景色、出会った人たち、経験したこと、学んだことを私が感じた熱量のまま、皆さんに共有したい気持ちでいっぱいです。このチャンスを与えてくださった全ての皆様に感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。

私がこの研修に参加した理由は大学卒業後、農業高校の教員を目指しているからです。私の理想の教師像は「何でも知っていてワクワクさせてくれる先生」です。この目標に近づくためには沢山の多様な経験が必要だと考えています。大学生という時間のある今だからできることに挑戦しよう!と決めました。しかし、私は英語を話すことができません。今まで何度か海外には行ったことがありましたが、すべて英語のできる日本人と一緒でした。よって一人で渡航する不安は大きく、出発直前まで不安はぬぐえませんでした。しかし、研修を終えた今は、思い切って挑戦を決めた半年前の自分を褒めたいくらい貴重な経験を積むことができ、将来教員になった際には、生徒に「挑戦すること」に自信をもって後押しできるようになったと思います。

2.実習内容
実習先のTuxedo Farmsは、搾乳牛300頭、肥育牛を2000頭飼育し、約660haの広大な敷地で大麦やアルファルファ、トウモロコシなどの飼料を自給している酪農家です。スタッフは8人で、規模の割に従業員数が少ないことに驚きました。

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農場のスタッフ

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牛舎の正面

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牛舎の中

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肥育牛

そして経営者のネルソンをはじめ、ハーズマンのフランシス、従業員のメキシコ人3人(ジェラルド、ルイス、アネストロ)が主に仕事を教えてくれました。

もちろん、コミュニケーションは全て英語です。酪農の専門用語や、メキシコ人のスペイン語訛りの英語は特に聞き取ることが難しく苦労しました。しかし、私が理解できていなかったら単語を変えてくれたり、一度仕事のやり方を見せて教えてくれたり、Google翻訳を使ってくれたりしていたので、コミュニケーションに悩む時間は少なく、楽しく仕事をこなすことができました。また、英語の指示は必ず聞き返したり復唱をしたりして、間違いがないか確認をとるようにしていました。はじめは翻訳アプリに頼らず自分の力だけでコミュニケーションをとるぞ!と意気込んでいましたが、私のつたない英語はほとんど通じませんでした。伝わらない英語でコミュニケーションがままならないよりも、機械に頼って沢山コミュニケーションをとったほうが充実すると気づいてから、Google翻訳は大活躍でコミュニケーションが倍増しました。しかし当たり前ですが、農場でも家でも日本人は私ひとりです。日本にいれば意識せずとも周囲の言葉の意味が分かります。しかし、カナダでは集中しても全く意味が分からないことも多くありました。特にメキシコ人同士の会話はスペイン語だったため、内容は皆目見当もつきません。また、仕事中でも家族との会話でも、とっさに言いたいことが言えずに思いが伝えられなかったり、誤解を生み迷惑をかけたりすることもありました。それが積み重なり研修中盤の1日だけホームシックになりました。周囲が話す言葉が言語ではなく音にしか聞こえなくなり、頭に入ってこないのです。その日1日は時間が過ぎることに怖さも感じていました。よって、その日は日本にいる友達に電話してリフレッシュをしました。挑戦し続けるためには、息抜きも必要だと実感した瞬間です。

海外農業研修(カナダ)を終えて

では一日の流れを表で紹介します。Tuxedo Farmsでは搾乳は4:00と16:00の1日2回行われていましたが、私は朝の搾乳は免除されていました。午前中は搾乳後のパーラーとホールディングエリアの掃除、子牛の哺乳ボトルの洗浄から始まり、高圧洗浄機などを用いて牛舎の掃除を行うことが多かったです。また、獣医さんが来たときは診察や手術を見学・体験したり、飼料設計を行う人が来たら一緒に牛舎を回ったり、従業員が人工授精をするときは手伝ったりしていました。

昼食はネルソンのお母さんが作ってくれることが多く、ネルソンのお父さんと3人でよく食べていました。ネルソンのお母さんはとてもチャーミングなおばあちゃんですごく楽しい時間を過ごしました。

そして哺乳までの午後の作業は、ハーズマンのフランシスと様々な作業をしました。放牧地の柵やスタンチョンを直したり、乾乳牛の放牧地を変更したり、草刈りをしたり、買い物に行ったり…と毎日違うことをしました。フランシスからよく「牛と農場をよく見なさい」と言われていました。牛の状態、飼料や糞の状態、搾乳データ、牛舎の状態…すべて気を配り変化に気づくことが大切だと教え続けてくれました。ただ除糞するのではなく、何が消化されずに排出されてしまっているのか、ただ牛舎を通り抜けるのではなく、発情や異変がないかに気を配るなど、実習のはじめと後半では意識と行動が180°変化したと思います。またフランシスと仕事をする時間はとてもワクワクすることに溢れており、フランシスの仕事に臨む姿勢から、仕事を楽しむことを学ばせていただきました。

15時からは子牛の哺乳の時間です。出荷停止の牛のミルクに殺菌剤のようなものを混ぜたミルクを移動式ミルクカートで与えていました。また、週に3~4頭の出産があり、生まれてから3日間は初乳を哺乳ボトルで与え、その後はハッチ付属のボトルで飲ませていました。ほかにも、育成期の子牛にはお湯とミルクを混ぜたものを与えていました。殺菌剤を混ぜたミルクや水とミルクを混ぜるということをしたことが無かったので、農場独自の方法に驚きました。また、子牛には水を与えるスペースがないために夏場以外は水を与えていませんでした。これはこの農場で改善すべきことだということで、来年度新しく子牛用の牛舎を建てるそうです。

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フランシス(ハーズマン)

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ミルクタクシーでの哺乳

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子牛のハッチ(約40頭)

そして、哺乳終了後、途中から搾乳に参加していました。搾乳は12頭×2のヘリングボーンパーラーで行われ、牛を呼ぶスタッフと搾乳作業を中心に行うスタッフの2人で約300頭を3時間かけて搾っていました。搾乳の手順は①ペーパータオルで乳房・乳頭を拭く②ミルカー装着搾乳終了後③ポストディッピング の3工程でした。前絞りやプレディッピングを行わないのは、乳房炎などの異常はコンピューターで管理しているからだと言っていました。しかし、乳房炎の牛が多いことは課題としてあるため、スタッフミーティングでプレディッピングを導入するかどうかを話し合っていました。また搾乳中はメキシコ人と様々な話をしていました。メキシコと日本の話、人生の話、好きな音楽の話…、カナダだけでなくメキシコの文化にも触れ、陽気な彼らと過ごす時間はとても楽しかったです。

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パーラー

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兄弟のアネストロとジェラルド(従業員)

搾乳は19時ごろまで続きますが、迎えの時間があったので、私は18時に作業を終了していました。迎えはネルソンの息子のコーテン(10歳)が運転してきてくれていました。

また、他の酪農家1軒、肥育農家2軒、鶏の繁殖農家1軒を見学させていただきました。
獣医のコートンが連れて行ってくれた酪農家はジャージーを300頭飼育しているカナダでは珍しい農家でした。つなぎとフリーストールに分けて飼育していて、フリーストールの牛は搾乳ロボット3機で搾っていました。また、共進会にも力を入れているそうで、それぞれ牛の体格がよく、きれいに保たれているなという印象を受けました。経営スタイルや大切にしていることがTuxedo Farmsとは異なり面白かったです。

肥育農家には飼料設計士が連れて行ってくれました。それぞれ1000~2000頭飼育していて、日本ではあまり見かけることのないブラウンスイスやアンガスなどがいてとても面白かったです。和牛との違いを聞かれましたが、あまり詳しいことを知らなかったため、うまく答えられず悔しかったです。畜産全般の基礎知識を正しく身につける必要性を感じ、後悔しました。

鶏の繁殖農家にはネルソンの両親が連れて行ってくれました。1日約7000個の有精卵を生産しているそうで、最後が見えないくらい大きな鶏舎に数えきれない数の鶏が平飼されている様子は圧巻でした。ここの鶏舎でもコンピューター管理が行われており、スマートフォンひとつで環境を調節可能だと教えてくれました。また、バイオセキュリティの観点から、鶏舎に入るには専用の靴が必要だと教えてくれました。他の畜舎では日本で見られるような消毒槽などは見られなかったため、鶏舎にあることに驚きました。(カナダでは土地が広く1軒1軒の間隔が広いため、各農家のバイオセキュリティに対する意識が低いと獣医が問題視していました。)

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ジャージー農家

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鶏の繁殖農家

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肥育農家

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飼料設計士さんと大麦

3.実習を通して学んだこと
私は今回3つの目標を立てて実習に臨みました。

1つ目は、カナダの酪農のスタイルやその農場の考え方を学ぶことです。カナダでの一か月を通して一番印象的だったことはワークライフバランスをとても大切にしていることです。カナダ人スタッフは土日が休みで、メキシコ人スタッフは二日ずつ順番に休みを取っていました。私の中にずっとあった「酪農は年中無休、朝から晩まで休みなし」という概念はカナダに行って早々になくなりました。確かに、家族経営の酪農家ではなかったからかもしれません。しかし、従業員全員がどこか余裕があって仕事も家庭も大切にしている雰囲気が常に感じられました。また、飼養頭数に対して従業員数が少ないことも印象的でした。牛群管理や飼料設計などコンピューターや外部に任せられることは任せていました。そして社長は経理などの事務業務、スタッフはそれぞれ分担をきっちりと行い、週に一度の会議で共有を行っていました。これらの仕事の分担や姿勢が仕事の効率化を生み、私が感じた心の余裕につながっていたのかもしれません。

また、この農場はさらに大きくなろうという考えをもって挑戦をしていました。来年には搾乳ロボットを5台導入して頭数を増やし、牛舎を増築するそうです。また、子牛用の牛舎も建設することで現在抱える子牛の飼養管理上の課題(飲水が常時可能ではない)を解決しようとしているそうです。ほかにも獣医や飼料設計士、関連企業、政府などと連絡を取り合い、常に新しい情報を取り入れていました。このように現状に満足せず、常に挑戦し続ける姿勢を間近で見ることができたことは私にとって大きな収穫でした。

2つ目は、何事にも挑戦することです。言葉には壁があり、この1か月で何度も言葉で悔しいことはありました。しかし、あの手この手を使って積極的にコミュニケーションをとることに挑戦しました。また、いろんな作業を行う際に「ふゆもやってみる?」と聞いてくれることがあり、それには必ず「Yes!」と答えて挑戦するように意識していました。そうすると日を重ねるごとに挑戦させてくれることも、任せてくれることも増えました。言葉がわからないからと怖気づくのではなく、とりあえず何でも挑戦することの大切さと楽しさを学びました。

3つ目は「あなたの仕事にとって一番大切なことは何?」と質問することです。この質問はネルソン(社長)、フランシス(ハーズマン)、コートン(獣医)、栄養士(飼料設計)、アネストロ(従業員)の5人に問いかけました。同じ「酪農」という産業に関わる職業にかかわらず、5人全員が違う回答と仕事に対する思いを教えてくれました。またその仕事に対するプライドを見ることができて、誇りを持って働くことの重要さを学びました。特に印象的だったのは社長のネルソンにとって一番大切なもので、「私のために働く人々」です。私は、牛やミルクと答えてくれるかなと想像していました。酪農を会社として経営するためには、従業員や周りの人々の働きによって、いい経営ができるかが決まると言っていて、社長の視点が覗けたように感じました。酪農というひとつの産業を違う視点からのぞくと、大切なことも変わり、それぞれが大切にしていることがあるからこそ、成立するのだということに気が付けました。また、今回訪問したTuxedo Farmsを含む5軒の農家全てにメキシコ人やフィリピン人の労働者がいました。これは、カナダでも酪農や畜産は人気の低い職業で担い手が少ないから外国人を雇っているそうです。また、農業従事者の平均は約50歳と高齢化が進んでいるそうです。農業大国のカナダでも日本と同じ課題を抱えていることに驚きました。ネルソンはカナダの酪農はシステムがきちんとしていて守られているから儲かるいい仕事だ、しかし儲かる仕事でも新規就農が難しく大変だから人が少ないと教えてくれました。日本のみならず世界中で農業という産業を守るために私ができることは何だろうと考えるきっかけになりました。

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放牧中の育成牛

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コートン(獣医)とネルソン(社長)

4.ホストファミリーとの生活
私が1ヶ月充実した時間を過ごせたのは、間違いなくホストファミリーのおかげです。ネルソンの家で家族と一緒に生活をさせていただきました。家族構成はネルソン(父)・ヘザー(母)・オーエン(14歳)・メイシー(13歳)・コーテン(10歳)の5人家族でした。また、近所にネルソンのお父さん、お母さんも住んでおり、2人にもとてもお世話になりました。7人は私を家族の一員として扱ってくれ、とても幸せな1か月を過ごしました。ご飯をそろって食べたり、日曜の朝は教会に行ったり、湖や街に遊びに行ったり、一緒にゲームをしたり…など私は普段一人暮らしなので、まるで実家に帰ったように楽しい毎日でした。また、この家族は毎日たくさんの「ありがとう」が飛び交う家族でした。たくさんの感謝と優しさを持つ家族と過ごせたことで日常に感謝する大切さを学びました。

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左からオーエン(14)コーテン(10)ネルソン
(父)ヘザー(母)メイシー(13)

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湖でボートに乗って魚釣り

毎日が大切な思い出ですが印象的に残った4つの出来事を紹介します。

1つ目は、アイスホッケーです。カナダの国技でもあるアイスホッケーは日常の一部として生活に密着したものでした。ネルソンは指導者、3人の子どもたちは選手で、毎日誰かがアイスホッケーの練習や試合に行っていました。私も子どもたちの練習や地元チームの試合、カナダ最終日にはプロの試合を見に連れて行ってもらいました。走るよりもスムーズに滑っていくカナダ人は本当にアイスホッケーが好きなのだなと感じました。また、リンクに遊びに行って実際に滑らせてもらいました。見るのも滑るのもとても楽しかったです。また、この遊びに行った帰りには、オーロラも見ることができ、ラッキーでした。初めて見るオーロラはとても神秘的でした。

 

2つ目は、メイシーの誕生日会です。滞在中にメイシーの13歳の誕生日があり家族そろって誕生日会をしました。メイシーは私の一番の友達です。一緒にお祝いができて、とても嬉しかったです。また、私がやり投げをしていると話したらどこからか槍を持ってきてくれて家族でやり投げ大会をしました。まさか槍を用意してくれているとは思っていなかったので、家族のユーモアたっぷりのやさしさがとても嬉しかったです。

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プロの試合

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オーエン(長男)の試合

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家族そろって誕生日会

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庭でやり投げ

3つ目は、1泊2日でジャスパー国立公園に連れて行ってもらったことです。ネルソンのお父さんとお母さんに車で4時間かけて連れて行ってもらいました。まさか私の人生でロッキー山脈を見る機会があると思ってもいなかったので、わざわざ時間を作ってくれたことがとても嬉しかったです。北海道とはまた違った広大な自然と日本では見ることのできない野生動物たちは心を豊かにしてくれました。本当に楽しかったです。

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ジャスパー国立公園

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ネルソンのお父さんとお母さん

最後は最終日曜日です。家族と過ごした時間はすべてがかけがえのない時間です。感謝を込めてお好み焼きを作って食べてもらいました。「キャベツのパンケーキだね!おいしいよ!」と楽しんで食べてくれました。また、家族にメッセージカード、子供たち3人には名前を漢字で書いたものをプレゼントしました。しかし、私が受け取った優しさはモノで返せるようなものではありません。これからの行動で、いつか恩返しにつながればと思います。この1か月日本に帰りたくないとずっと思っていました。カナダに素敵な家族ができたことは本当に誇りに思います。いつかまた会いに帰りたいと思います。

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お好み焼きパーティー

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漢字で書いた名前をプレゼント

5.まとめ
今回の研修で成長するチャンスが得られたと感じています。何事にも何度も挑戦すること、臨機応変に判断・対応すること、怖がらずにコミュニケーションをとること、息抜きをすること、優しさと感謝を持つこと、もっと話がしたいから英語を勉強すること、仕事・働くということに関する考え方…すべてカナダで発見し身につけ始めた力と感覚です。これからの学生生活や人生でこれらの力を本物にできるよう努力していきます。

また、大学三年生の夏休みという時期に参加できたこともとてもラッキーでした。大学では専門コースの講義が始まり、研究室にも所属したことで専門性の高い勉強が始まりました。これまでの講義で学んだことを実践で生かせ、知識があることで疑問が生まれ、ディスカッションができることが多々ありました。また、これからの進路選択に対する考えも広がりました。残りの学生生活で学びたいこと、将来の自分がより明確になると同時に、可能性の広さに悩みも増えました。しかし、今はとてもわくわくしています。

この一か月は間違いなく私の人生に影響を与えてくれる素晴らしい経験となりました。関わってくださったすべての方々に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。