海外農業研修を振り返って(4)「専門学習を振り返って」

掲載日:2019.10.02

環境共生学類 中籔 大和

海外農業研修を振り返って(4)「専門学習を振り返って」

UC DAVIS(「University of California Davis」、以後DAVISとする)とは
カリフォルニア州デービスに本部を置くアメリカ合衆国の州立大学だ。農学、生物学、獣医学などで世界のトップレベルを誇っている。農業が盛んなことからAggiesなどと呼ばれている。

DAVISでの学習内容
DAVISでは畜産の専門学習と、ビジネス設計に関する講義を受講した。DAVISには7月から9月までの2ヶ月間の滞在となった。滞在の目的は、14ヶ月の農場研修を終えて、より専門的な農場経営についての専門知識を学ぶ事だ。

一日の流れとしては、朝7時起床、7時40分のバスに乗り8時半頃大学に到着、9時から午前のビジネスプラン開始、11時半から1時間の昼休憩、その後3時まで畜産に関する講義を受講するという流れだ。

午前のアグリビジネスの授業では、自分の将来の経営を分析して、そのプランを実際に実行できるかどうかを経理学などを用いながら分析するという内容だった。自分のビジネスプランを実行するには何が必要か?どのような問題が生じるか、またなぜこの事業を選択したのかなどを分析した。私のビジネスプランでは、農業害獣であるエゾシカの有効活用法について分析し、エゾシカの家畜化の可能性について分析した。

午後の畜産の講義では、乳牛 肉牛 養豚 家禽 羊 などの代表的な家畜の生態や体組織、家畜としての有用性などについてを獣医学的な目線を取り入れながら学んだ。家畜以外にも犬猫などのコンパニオンアニマルや野生動物などの動物や水産についても講義内で少しとりあげられた。その中でも私が興味を惹かれたのは、やはり自分が経験した養豚だった。元々私は畜産の知識が乏しかった為、DAVISで畜産について広く学ぶ事ができた事がとても大きく、畜産に惹かれる要因の一つとなった。
 
学外のことについて
DAVIS在学中は、ホストファミリーのもとにホームステイする事になっていた。私は今までホームステイを経験した事が無かった為、最初は色々と不安が多かったが、家主であるホストマザーの方はとても良い方で、不満や問題なく快適な生活を送らせていただいた。

DAVISに留学する場合DAVIS市内か近郊の町であるWodlandにホームステイする事になる。私はWodlandのホストファミリー宅にホームステイをしていた。 DAVIS市内は学生が多く、綺麗なダウンタウンが存在するのに対して、Wodlandは大きなショッピングモールがあるなど、生活に便利な環境になっていた。
 
休日について
休日はホストマザーと買い物に出かけたり、サクラメントに遊びに行く事があった。その他の休日の過ごし方としては、DAVISにバス釣りに出かけることが多かった。

専門学習まとめ
DAVISで農業の専門知識を学んだ事で、自分の帰国後の将来について考える事が増えた。今までの自分はやりたい事をなかなか決めることができず、将来的に農業を営むという考えはほとんどなかったが、農場実習を終えてDAVISで農業を学ぶ事ができたお陰で自分の新しい可能性を見つけ、将来畜産業に関わるという考えかたができるようになった。DAVISだけではなく、この19ヶ月間で学んだ事は一生忘れる事はない経験となった。(了)

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修了セレモニーでのホストマザー

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遊びに行ったサンフランシスコの港