2026年度 アルバータ大学夏季研修プログラム報告書(伊藤星奈さん)

掲載日:2026.11.04

循環農学類1年 伊藤星奈 (Sena Ito)

 

はじめに

私が本プログラムに参加した理由は、将来酪農家になるという夢があり、その中で海外の農場研修に参加したいと考えているからです。海外の現場で働くためには、挨拶程度の会話だけでなく、現場での指示をしっかり理解し、現地農家の方やスタッフとスムーズに意志疎通ができる実践的な英語力が必要だと感じていました。また、日本と海外での消費者の考え方の違いや、農業文化の違いを直接肌で学びたいという思いもあり、その第一歩としての準備のために今回の留学を決意しました。大学生になり初めての大きな挑戦で、出発前は不安もありましたが、結果として自分の価値観が大きく変わる実りある1カ月となりました。

現地での生活と環境

現地ではホームステイを経験しました。ホストファミリーは温かく親切な方々で、到着直後から家族の一員として迎え入れてくださり、安心して滞在することができました。滞在中にはリビングで日常会話を楽しんだり、ファミリーの買い物や散歩に一緒に行き、現地の生活習慣を教えていただいたりと楽しく交流することができました。食事面については、多文化国家であるカナダならではの体験ができました。毎日の食事ではトルティーヤやローストビーフ、フォーなどの様々な国の料理を食べることができ、食事を通して楽しみながら異文化について知ることができました。
生活面で特に印象的だったのは、物価の高さです。外食や買い物をする際、日本よりも費用がかかるため、現地の金銭感覚を体感することができました。また、途中で参加した3日間のロッキーツアーでは最高気温が10度に届かず、朝晩は1~3度近くまで冷え込みました。カナダでは半袖を着る機会はほとんどなく、厚手の防寒着を多めに持参する必要があると実感しました。

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バンフの街並み

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ルイーズ湖

1~2週間目

最初の2週間は言葉の壁に苦しみ、厳しいスタートとなりました。相手の発言を聞き取ることが難しく、課題の内容や提出期限すら把握できない状態でした。授業中は日本語の使用が禁止されていたため、知っている単語や表現を必死に組み合わせながら会話をしました。
特に印象に残っているのは初回の授業です。キャンパス内で10人にインタビューを行うという実践的な課題が出されました。最初は断られることを恐れて緊張しましたが、勇気をもって話しかける中で少しずつ度胸が身に付きました。
この時期は常に「英語を日本語に直し、頭で考えて、また英語に戻す」という作業を行っていたので、精神的に疲れてしまう日々でした。また、放課後にクラスメイトとウエストエドモントンモールやホワイトアベニューを訪れるなど交流を深める中で、徐々にカナダでの生活に慣れてきた時期でもありました。

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ウエストエドモントンモール

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友人とカフェ

3~4週間目

研修後半に入ると日本から持参した単語帳での学習の成果があらわれ始め、相手の話す内容を少しずつ理解できるようになりました。頭の中で一度日本語に変換することなく、英語のまま内容を把握できる瞬間が増え、英語学習への意欲がより深まりました。
授業ではプレゼンテーションの機会が増え、直前にテーマが発表されて即座に発表を行うといった実践的な課題が多く出されました。戸惑う場面もありましたが、この経験を通して対応力と語彙力が鍛えられ、人前で発言する抵抗も少しずつ薄れていきました。
休日や放課後の生活も充実しており、ホストファミリーとサイクリングをしたり料理を作ったり、クラスメイトとの送別会など有意義な時間を過ごしました。今回、このプログラムには酪農学園大学からの他の参加者がいなかったため、積極的に他大学の学生と交流をしました。その結果、全国に多くの友人ができたことも貴重な経験となりました。

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ホストファミリーとサイクリング

2026年度 アルバータ大学夏季研修プログラム報告書(伊藤星奈さん)

最終日のクラス集合写真

全体を通して得た学びと今後の展望

この1カ月間の研修を通して「完璧な語学力を目指すことだけが重要なのではなく、コミュニケーション能力と行動力が大事」という気づきを得ました。
現地で出会った方々はみんな親切で表現が豊かであり、たとえ拙い英語であっても、伝えたいという思いがあれば温かく受け止めてくれました。「失敗を恐れて躊躇する時間」が1番もったいないことだと実感しました。
言葉の完璧さに捉われすぎず、主体的に行動することで乗り越えられるということを学ぶことができました。1人でカナダに飛び込んだからこそ得られた経験と人間関係を今後の大学生活や将来の目標に向けてしっかりと活かしていきたいと考えています。