海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)2025年8月 久保田匠さん

掲載日:2025.09.02

酪農研究科 修士課程1年 久保田 匠(循環農学類(2024年3月卒))

先月と同じような気温が続いており、朝や夜22時以降は長袖が必要なほど冷え込み、昼になると半袖でも汗ばむほどの暑さが続いています。先月と比べて変化したことは、ハエや蚊といった小さな虫が増えたことです。朝と夜の寒い時間帯にはいなくなるのですが、昼間はうっとうしいほどの数が飛び回っています。
主な仕事としては先月に引き続き、子牛の世話を行っています。基本的に投薬以外は自分で考えて動いていいので日々自分なりに考えながら楽しんでいます。子牛も成長して体が大きくなってきたため、体調を崩す頻度が少なくなり一安心しています。とはいえ時々、柵に引っかかって抜け出せなくなっている子や、発熱のような症状を見せる子牛もいます。これらのことは日々の観察で気づけることだと思うので、これからも「いつもと様子が違わないか」を意識しながら子牛と向き合っていきたいです。また、離乳の時期を迎え少しずつ牧草を食べ始めさせるために住む場所を移動させるなどの作業も行っています。

海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)2025年8月 久保田匠さん

世話をしている子牛たちもここまで大きくなりました

今月は比較的時間に余裕のある時期なので、昼間は去年と同じように動物に有毒な植物(ヘムロック)に除草剤を散布する作業を行っています。この植物は平らな放牧地よりも、川沿いなど日当たりの良い場所に生えやすいため、そのようなエリアを中心に探して作業しています。夢中になりすぎて、頬を蜂に刺されてしまい帰宅後に蚊とは違う刺され方に気づくこともありましたが、自分なりに作業の順番ややり方を工夫しながら、楽しんで取り組んでいます。その他にも除草剤の散布だけでなく、放牧地のフェンスやゲートの修復、牛の仕分け、ピボットのモーターやポンプの点検・修理なども行っています。これまで学んだことを活かし、実際の行動に移せるよう心がけています。

海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)2025年8月 久保田匠さん

このような川沿いに多く雑草が生えています

さらに、今月中旬にはボスと相談して1週間の休みをいただき、テキサスとロサンゼルスへ旅行に行きました。各観光地の感想を書き出すと長くなるので省略しますが、人々や建築物、文化など、農場のあるアイダホとの違いを強く感じました。また、映像で見るのと実際に現地に行って体験するのでは、受ける印象がまったく違うことも実感しました。これこそがわざわざ高いお金を払って海外へ行く価値であり、実際に訪れた人にしか味わえないものだと思いました。旅行前からテキサス英語は訛りが強いと聞いていましたが、現地に行ってその意味を理解できました。対してロサンゼルスの英語はハキハキしていて、とても聞き取りやすいと感じました。

海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)2025年8月 久保田匠さん

ヒューストンのスペースセンター

海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)2025年8月 久保田匠さん

ロサンゼルスの大谷翔平選手の壁画

この農場で過ごせる残りの休日も、もう片手で数えられるほどになってきました。最後まで楽しみながら過ごしたいと思います。