海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)4月
掲載日:2019.05.08
農食環境学群 環境共生学類 中籔大和
お疲れ様です。環境共生4年生(5年?)の中籔です。
最近の報告書が海外”農業研修”なのに全然農業に触れずにお酒などの話ばかりしていたので、今回は農場の事もちゃんと書こうと思います。
私はアメリカにきて始めは野菜会社で働いていたのですが、野菜と比べれば今働いている養豚場は1年を通して同じ作業の繰り返しなので季節感を感じる事はありませんが、少しずつ変化はあります。たとえば温度の管理方法の変化や、出産数の変化、作業の改良化などです。冬が終わり気温が徐々に上がってきたため、最近は出産房のヒーターを切っていても高温を維持できています。その為母豚達の調子が良く、死産の数が少なくなっています。出産房の室温は大体約30℃(アメリカなので85F)に設定しているのですが、冬場はヒーターをつけていても下回ってしまうことがあり、1日に40~50頭ほどの母豚から多い日には40匹以上死産がでることもあったのですが、最近は暖かくなり1日30頭以下に抑えられています。もちろん気温だけではなく細かい作業内容の改良化なども影響しているとは思いますが、ボスに聞いてみたところ冬場は母豚の調子が悪いそうです。温度管理以外にも分娩補助や妊娠ホルモンの使用などで死産数をできるだけ減らす努力をしています。
暖かくなったことで元気になっているのは豚だけではないようで、最近休日に、ボスのご両親の家の芝刈りなどをしにいくのですが、そのときに面白いものを見つけました。アメリカの代表的なヘビでガータースネークというヘビがいるのですが、そのガータースネーク(レッドサイドガータースネーク)の交尾を見つける事ができました。暖かくなり冬眠から目覚めたのでしょう。本種は僕が好きな爬虫類の種類で、交尾を集団でするためヘビの塊になるのですが、まだ見たことが無かった為とてもテンションがあがりました。ヘビ以外にも、鹿やウサギ、小鳥や植物なども活発に活動しはじめました。仕事の帰りにメスの鹿やウサギを何度かひきかけたので気をつけるようにしてます。
アメリカに来て2回目の春ですが、去年とは違う環境で新しい発見をもっと沢山できるように色々観て回りたいと思います。日本では平成が終わるそうですが、アメリカで令和を迎えたいと思います。お疲れ様でした。