海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)8月 広井千紗都さん
掲載日:2024.09.06
循環農学類(2024年3月卒)広井 千紗都
Big Bend Community Collegeでの語学学習も終わり、大学最終日の8月15日にはClosing Ceremonyがありました。みんなでご飯を食べたりスペイン語の授業で習った歌を歌ったりして楽しく過ごせました。他の研修生は次の日の8月16日に出発なのですが、ワシントン州内に配属される私含めて6人の研修生は出発が1日早く、Ceremonyの後に出発しました。研修生のみんなと会えるのは来年の10月です。そして、いよいよ農場研修が始まりました。私はワシントン州のBig Bend Community Collegeから車で2時間ほどのBrewsterという町にあるGebbers Cattleという農場に配属されました。
農場では、まず朝の馬の給餌から始まります。仕事が始まる30分前から給餌を行い、その後に自分が仕事で乗る馬を捕まえて馬装します。私は高校で馬術部だったのですが、その時使っていた鞍とは比べ物にならないくらい重い鞍を使います。最初は重くて持ち上げることができず、馬の背に全く乗せられなかった鞍も今では何とか乗せられるようになりました。時間があるときはその後に馬の除糞も行います。
仕事内容は今の季節は基本、牛の移動です。馬をトレーラーに乗せて放牧地まで車で移動します。放牧地は木がない草原から山の中まで様々です。柵が張られているので柵に沿って馬の乗りながらジグザグに動いて牛を探し、牛を見つけたらそのまま次の放牧地や囲いの中まで追います。囲いの中に追った日にはトレーラーに牛を載せて違う場所まで運びます。2階建ての大きなトレーラーで、どれくらい牛を載せられるのかと聞いたらトレーラーの大きさによるけどこれは最高80頭とかそれ以上載せられるものもあるよと教えてもらいました。
また違う日には仔牛の駆虫なども行いました。今日は200頭だから少ないねと言われたときは少ないのかなと驚きましたが、3人で役割分担をして、駆虫剤や栄養剤などを流れるように行っており、私が機械の中に牛を追っているとあっという間に終わってしまったので200頭は本当に少ないのだなとアメリカの農場の規模の大きさを改めて痛感しました。
8月28日にはEllensbargという町までボスが出場するローピングの大会を観に行きました。ローピングは、ペアで1頭の牛の角を捕まえる人と両後ろ足を捕まえる人で分かれて行います。今回の大会はプロとアマチュアがペアを組んでローピングをするという珍しい形式の大会でした。初めて見る大会でしたが、先輩の研修生にルールを教えてもらいながらわずか数秒決まる競技にとても興奮しました。私も仕事終わりにローピングの練習をしたことがあるのですが、ロープを投げることが難しく、それを走る馬に乗りながら牛を追いかけて投げて捕まえるということはとてもすごいと思いました。また、出場選手の中には小学生くらいの子や高校生チャンピオンもいました。
農場に配属されて2週間が経ちましたが毎日がとても充実しているとともに、大学にいたときよりも英語が難しいと感じるようになりました。普段は自分が聞き取れた単語と話しているニュアンスとそれでも分からなかったときは先輩の研修生に教えてもらいながら何とか仕事をしています。毎日自分の英語力の無さを痛感しています。まだまだ仕事は始まったばかりですが自分1人になったときに指示がすぐに理解ができるようにもっと他の人と話したりして勉強を進めていきます。仕事内容に関しては周りの動きを見ながら学んで自分が今どう動けばいいのかを考えて行動ができるようにこれから頑張ります。