海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)4月 広井千紗都さん
掲載日:2024.05.29
私は4月1日から海外農業研修前の国内実習で静岡県の三ヶ日町に来ています。この国内実習は過去に海外研修に参加されたOB、OGの方々の農場に実習に行きます。私は肉牛コースなので肉牛の農場に実習に来ていますが、実習先の農場は肉牛のほかにみかんの栽培もされているので肉牛だけの作業ではありません。今まで畜産関係の作業しか経験がなかったのですが、初めて行うみかん作業を行いながら毎日充実した日々を過ごしています。
実習先はF1と呼ばれる乳牛と肉牛の間に生まれた交雑牛を他牧場や市場で買い、出荷までを行う肥育農家です。生後間もないうちに引き取ることもあるので仔牛たちの哺乳も行います。私は主に小さい牛の牛舎の管理を行っています。朝に育成牛の餌をやり、そのあとに仔牛の哺乳、牛舎の掃除が朝のルーティーンです。従業員の方がお休みの日は大きい牛の管理もやりますが、餌の量が多い分、均等に給餌できるようになるまでは少し時間がかかりました。
給餌を行いながら牛の体調を見て元気がない牛や熱がある牛、呼吸が早い牛を見つけたら投薬します。また、下痢の牛がいるときも整腸剤を与えます。実習が始まった当初は作業を行うことに必死で牛を見る余裕がなく時間がかかっていたのですが、最近は作業に慣れてきたので給餌を行いながら体調が悪い牛や餌を食べに来ない牛の様子を気にすることができるようになりました。
朝の管理作業が終わると次の夕方の餌の時間までは主にみかん作業を行います。しかし、牛の除角や去勢、出荷、新しい牛の導入作業などがあるときは牛の作業を行います。みかんの作業としては除草剤や剪定、苗木の定植などを行います。すべて初めて行う作業でしたが、剪定を行ったときに「センスがある」とほめていただいたときはとても嬉しかったです。
また、最近は新しく増えた牛の農場の職員さんがお休みの日にその農場の管理を任せてもらえるようになったり、機械の練習もさせていただいたりしています。
国内実習も5月29日の東京で行うビザ発給のためのアメリカ大使館面接の日までです。社長や近くに住むOBの方とお話しするときにいつも「積極的にいかないとアメリカで何もできないから今を下積み期間と考えてできることを増やせるように積極的に行動しよう」と言われているので残り1か月になった国内実習もアメリカ研修前の下積み期間として積極的に取り組んでいきたいです。