2023年度 タイ・カセサート大学単位互換プログラム 11月報告書(葉山さん)

掲載日:2023.12.21

タイ・カセサート大学単位互換プログラム報告書(11月分)

獣医学群獣医学類5年 葉山悠希奈 (Yukina Hayama)

前回に引き続き、週ごとに授業の説明をしていきつつ、今回は週末の過ごし方や授業後の過ごし方についても書いていきたいと思います。
六週目の授業は、エキゾチックアニマルでした。日本で診察を見たことがない動物、ハリネズミ・カメ・ワニ・カピバラ・野生のフクロウなどの診察を見させてもらいました。Raptorと言う野生の鳥類を保護する施設では、毎朝行なっている身体検査と採血と皮下注射を体験させてもらいました。一人が保定をして、もう一人が検査をするのですが、保定も少し油断すると足が出て来てしまったり、嘴や足で突かれそうになったりするのでとても大変でした。首の血管から採血するのですが浅い場所に血管があり、少しでも針先が動いてしまうと抜けてしまうので難しかったのですが、針を動かさないのは採血の時の基本なので針先が動いているのがバレてしまう結果でした。カピバラの診察では前日に麻酔のかけかたの宿題をもらったので調べてみると日本での麻酔の成功例や失敗例が書いてあって、カピバラは意外に噛み付いて来て攻撃的になる様で麻酔薬を打つ時の保定の仕方を考えなければならないことも分かりました。当日、先生がどの様に麻酔するのか見ようと思ったらZooを案内してもらっている間に麻酔が終わっていました。ですが、カピバラのX線は初めて見るので良い経験ができたと思いました。タイの先生はカピバラと言ったら日本というくらい日本のカピバラと温泉について知っていました。カピバラといえば温泉というイメージが強いみたいです。ですが、調べてみると日本の大学がカピバラに対する温泉の効果を論文で証明していることが分かりました。他にも、象はいなかったのですが、象の入院するところで麻酔銃や吹き矢の練習をしました。吹き矢の矢を自分で作らせてもらえて(中身は水)、少し危なかったのですが動物(板で作られた的)に当てることができました。症例のプレゼンテーションをしたのですが、カピバラの症例でわからないことがあったのでたくさん質問しました。鳥の検査では、採血の仕方や、皮下注射の仕方が鳥によって違うことやウイルスの検査の仕方などについて教えていただきました。また、ジャコウネコも来ていて、採血を最初は腕や足からしていたのですが取れなかったため、尾静脈を使っていたのを見て取れるのかなと不思議に思っていたらジャコウネコ・ワラビー・カワウソは尾静脈から採血ができることを教えてもらいました。ですが、野生の動物を連れてくる飼い主さんには少し困った人もいるみたいで、野生の動物を飼い主さんが保護して連れて来たり、怪我している子を連れて来たりして、そのあとは獣医師さんに全て任せるオーナーさんがいるみたいです。ここでは先生が飼っているペットのレディーという犬が毎朝お出迎えしてくれます。たまに診療がない時に近くに来てくれるので遊んでいました。
七週目の授業は、Swineでした。北大の学生と1groupのタイの学生と一緒に授業を受けました。アクアティックで一緒だった子たちとは違うグループだったので寂しかったのですが、1groupには去年2週間の受入プログラムで日本に来た子がいたので少し話せました。豚舎に訪れたのですが、ここの豚舎のオーナーさんが驚くほどの人で豚の他にも牛・鶏・エビを育てていて、その飼料管理や繁殖管理を全て一人で行なっていました。豚舎では私たちは採血・唾液採取・消毒済みですが前に豚熱が発生した豚舎の再検査をやらせてもらいました。たまに病気の子が同じケージに入ったままになっていたり、死んでいる子が通路に放置されていたりするのを見ました。一人で管理しているからなのか日本でもそうなのかが分からなかったのですが改善が必要なところを、プレゼンテーションで発表しました。豚のNecropsyを行い、発熱がないから豚熱では無いと言われて安心して解剖したのですが、見るからに体調が悪そうで心配になりました。ですが、その後、鎮静剤を打っていたと教えてもらって安心しました。
八週目はPathologyでした。Pathologyはタイの学生は一緒ではなく、北大の学生と一緒に受けました。日本では病理が苦手だったので、英語わかるかの以前に病理が理解できるかとても不安だったのですが、日本で勉強した時に好きだった原虫の同定だったので、安心しました。原虫の同定は探すのが難しかったのですが、とても面白かったです。何故か最初は小さなバベシアしかみつからず先生に確認すると、アーチファクトというただのゴミだよと言われたり、先生もギリギリでバベシアと認めるバベシアを見つけられたりしたのですが、違うプレートで原虫を探してからもう一度戻って見ると、バベシアとしか言えないバベシアを見つけることが出来て、実際に診断ができる体験をさせてもらえました。
次の日には、同定した血液と同じ血液から、DNAを抽出してPCRで増幅して、自分たちの先日の診断が正しかったのかを診断させていただくことが出来ました。ですが、何故かバベシアのDNAを抽出することが出来ませんでした。このことをプレゼンテーションに書くと先生から質問されてしまい、変な回答を答えてしまったのでもっと勉強が必要だと身にしみて分かりました。また、タイの学生がこの先生は鶏のプロだよといっていた先生に鶏の解剖の仕方を教えてもらいました。鶏が病気になった時に見たいところが全て見られる無駄のない解剖の仕方を学ぶことが出来ました。先生にこの解剖についてのプレゼンテーションを作成するかを聞いたら、日本でこの解剖方法を日本の先生や友達に教えてくれたらいいと言っていました。私ももし、鶏の病気の診断に立ち会う機会があったら、この解剖方法で診断していけたらいいなと思いました。
組織染色も学ぶことが出来ました。日本で少し専門にしてやっていたことと似ていたのでわかるかなと思ったのですが、たくさん院生の方に質問してやっと理解できました。院生の方が私たちの質問に答えるためか最後の方はずっと近くにいてくれました。金曜日にプレゼンテーションがあったのですが、Pathologyの先生は優しく、プレゼンテーションも緊張しましたが楽しく終えることが出来ました。

九週目はHua-Hinに移動して、Small animalの実習でした。私たちはOPD・Surgery・CCU・IPDの4つに分かれて、実習を受けることになりました。私の最初の場所はIPD(Inpatient department)でした。IPDは入院している子のお世話をするところなので午前中に一通り終わってしまうので、午後はOPDに移動してスペシャルクリニックという専門の科がある先生が行う診断を見させてもらっていました。一人きりで緊張したのですが、先生が優しく教えてくれたのと、最初より専門用語がわかるようになっているおかげで二日目からは少しずつ手伝えるようになったりしました。IPDでは採血や血圧測定をやらせていただきました。色々な症例の犬や猫がいて、治療の仕方も少し日本と変わっていたりして興味深かったです。先生が症例に関係している宿題を出してくれたりしたため、色々な病気のグレードや心雑音のグレードとかがわかるようになりました。
十週目はOPD(Outpatient department)で犬や猫の診断を見させていただきました。月曜日はスペシャルクリニックで循環器の診断を見ていたのですが、絵を使ったりして診断について沢山教えてもらったので、循環器系に興味が湧きました。エコーで心臓の様子を観察して診断をしながら、私にも丁寧に教えてくれる先生にもっと色々聞いてみたくて、最後のプレゼンテーションの症例を循環器系にしようと思ったのですが、この日は麻酔出来るかの検査のための受診が多かったため、症例には出来ませんでした。ですが、別の日に見たリンパ腫疑いの子も興味深かったのでその子を症例にすることにしました。Exoticの子も来る病院だったので楽しみにしていたのですが、キャンセルになってしまい見ることが出来ませんでした。

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麻酔銃で動物を狙っているところ

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Raptorで保護されているフクロウの採血

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豚舎での唾液採取や病原体検査の様子

Hepathozoon canis

Babesia canis

週末の過ごし方

カセサート大学バンコクキャンパスまでのVanが出ているので、これに乗ってバンコクまで移動して、バンコクのチャットチャックマーケットやSiam paragonで買い物したり、ご飯食べたりしていました。

マンゴスチンを売っている青果店

一緒にマーケットに行ったピムさんとパイさん

バンコクの近くのSafari world・スネークファーム・ワットアルン・ワットポー・ワットプラケオ・アユタヤにも行きました。
Safari worldはとても広くてショーを全て見て、全ての動物を見るには1日じゃ足りないと感じました。とっても可愛い鳥がいたり、私が初めて見るマナティーがいたり、近くでキリンを見られたり、と沢山の経験が出来ました。

Safari worldの正面

 

マナティーと砂﨑さんと3ショット

2〜3回見に行った可愛い鳥

キリンの近くでアイスを食べる砂﨑さんと2ショット

スネークファームは私が一番オススメする場所で、蛇に関する情報がタイ語だけでなく英語でも書いてあるので、タイ語が分からない私たちにはとても助かる場所でした。
入館料が200バーツなのですが、安すぎると感じるくらい充実した場所でした。
また、スネークショーも見られるのですが、タイ語と英語で説明してくれるので、楽しめます。

2023年度	タイ・カセサート大学単位互換プログラム 11月報告書(葉山さん)
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Albino Burmese pythonとのピクチャー

実際に見たことが無かった蛇

ワットプラケオ

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緑色の綺麗な建物が有名だそうなのですがこの日は工事していました…

ワットポー

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涅槃仏が有名な寺院なのですが、涅槃仏が大きすぎて全身を撮るのはとても難しかったです。20バーツを1バーツに両替して1バーツずつ壺に入れていくお参りのようなものがあったのですが、やり方がわからなかったのでやめておきました。

ワットアルン

ワットアルンはワットポーから川を挟んだ向かい側にあって、15バーツほどで対岸にいける船が出ているのでそれに乗って向かいました。ワットアルンでは、タイの衣装を着てみたかったのですが、残念なことに時間がなくてやめてしまいました。ですが、ワットアルンに入ってみると階段が急で普通の服でも登るのが大変だったので、正解だったのかもしれないです!!

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全て一つ一つ彫刻で出来ていて、とても綺麗でした。船からワットアルンが見えたので3ショットしてみました!

アユタヤ

オトさんというタイの友達に案内してもらいました。
タイでは9がいい数字みたいで9個の寺院を回ろうという話をしていたのですが、日本の休日とかぶってしまったみたいで、渋滞に遭ってしまい5個になってしまいました。ですが、夜ご飯を食べに行ったお店(オトさんオススメ)がとても美味しくて残念な気持ちも吹き飛びました。

散歩していた子供の象

一つ一つにブッタの骨が入っている建物との写真

夜ご飯のエビ

授業後の過ごし方(In Kamphaeng Saen)

月曜日と水曜日は大きなマーケットがあるので、そこで夜ご飯を買っていました。
他の曜日は、アクアティックで仲良くなった子が、夜ご飯食べに連れて行ってくれたり、毎日開いているマーケットで夜ご飯を買ったりしていました。

お気に入りのクロッフル

プレゼン作成の間に糖分補給

ナコンパトン

金曜日のプレゼンテーションが終わった後、車で30分くらいのところにある寺院に連れて来てもらいました。そこで食べたラン・ナーと言う料理が少し日本料理に似ていて、とても美味しかったです。ですが、ひどい雨で全然次の場所に移動できなかったです…

寺院の前でアースさんと砂﨑さんとの写真

ラン・ナー

ミルクシェーキを飲む私達

みんなで夜ご飯を食べに行きました!

大学内のタイティーの美味しいお店でのひととき

閲覧注意!!!!!!!!!!!!!!!!(昆虫の写真が出て来ます!苦手な人はスキップしてください!)

 

カセサート大学のカンペンセンキャンパスには昆虫博物館があって、昆虫苦手だったのですが、蝶が見られると聞いて面白そうだと思い行って来ました

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こんなに大きな昆虫を肩に乗せて、木の葉に擬態する昆虫を触れました!

他にも色々な昆虫を触らせてもらえます。館内にいる案内してくれる人が先生のような人で英語が喋れたので色々昆虫についても教えてもらえました。木の葉に擬態する昆虫は卵も植物の種子に擬態していてとても面白かったです!

 

何故か昆虫苦手でも触れました!

まさかのまさかのタランチュラも触りました!!!!!!!!!!!!!!

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