2023年度 タイ・カセサート大学単位互換プログラム 9月・10月報告書(大塚さん)

掲載日:2023.12.06

Kamphaeng Saenライフ

獣医学群獣医学類 5年 大塚留希 (Ruki Otsuka)

九月、十月と私たちはカセサート大学(以下KU)の分校であるKamphaeng Saen (以下KPS)キャンパスで主に授業を受けました。約一ヶ月半をタイで過ごし、私が最も感じた日本との違いが授業に関してです。今回は大まかな平日一日の流れと、KUでの授業風景について主に綴りたいと思います。観光や細かな授業内容に関しては他の人の報告書を参考にしていただければと思います。

基本朝は八時半から九時の間に指定の場所に集合します。分校と言いつつも、獣医以外の他の学部も存在するためKPSのキャンパス自体はとても広くキャンパス内の寮から授業が行われる場所に行くのに自転車で十分弱かかります。KPSキャンパス内には24時間営業のセブンイレブンが三つ、食堂も三つ、カフェのお店は数えきれないほどあり、夕方からは外部のマーケットのお店がいくつか学内に店を構えます。まさに夢のキャンパスライフ!という感じです。
朝食は人によりますが、前日のうちに買っておくか、朝から開いている食堂に行きます。食堂は安いものを選ぶと一食日本円で約120円ほどで済みますが、それでも炒め物二種類とご飯で十分お腹は満たされます。タイの物価の安さに慣れてしまいそうで、「日本に帰国後買える物がなくなりそう」と皆んなでよく話しています(笑)。
午前の授業が終わるとランチの時間です。基本は学内の食堂に行きますが、タイの学生と授業を受けた時には学外のレストランで食べたり、忙しい日にはデリバリーで学内にお昼ご飯を届けてもらいます。タイ人はカフェが好きでランチの後には必ずと言って良いほどカフェに行きます。お腹いっぱいになった後午後の授業で睡魔に襲われないよう、私もカフェインを摂っていました。
午後の授業の終了時刻はその週、その日によってかなりバラバラで遅い日は六時を超えることも珍しくありませんでした。
夜ご飯は、月曜日、水曜日にはナイトマーケットが学内で大きく開かれるためそこで済ませ、それ以外はKUの学生とレストランに行ったり学外のナイトマーケットに行ったりしていました。タイは外食文化のため自炊をする人はほとんど聞いたことがなく、私たちも常に外食でした。たまにセブンイレブンで夜ご飯を済ますことがあり、タイ人には「QOLが下がるよ」と言われていましたが、日本のセブンイレブンとは全く違う品揃えで美味しいものを発掘するのも楽しみの一つでした。

私たちのKUでの授業は基本的に、KUの6年生が受けているクリニカルローテーション(以下CR)と同じ内容です。各週に決まった単元を担当の教授や獣医師の先生から、実際の患者さんや農場訪問を通して実践的に学びます。実際に自分たちで診断を下すために必要なオーナーへの質問や試験方法を考え、その試験に必要な道具の準備も行います。各週の最後の金曜日にはその週で見た症例や農場について、これまでの経歴や現状、診断、課題や解決策、治療方法、予後などをスライドにまとめてグループごとに発表します。
プレゼン自体は大抵十五から二十分程で終わるのですが、その後の教授方からの鋭すぎる質問で最終的に一グループ一時間半ほどかかることになります。この質問タイムの存在が何よりも学生を苦しめます(笑)。と、同時に抜け目のないプレゼン作りとそのための自主学習やグループ内ディスカッションを確実に促しています。質問内容は本当に細かく、「なぜその薬を使おうと思ったのか」「もし使うならどれくらいの量をいつ、どのような経路で与えるのか」「もしその薬が使えない場合他にどの薬が使えるか」「その薬の作用経路」など、待ったなしに次々と来ます(笑)。これらの答えをあらかじめ用意しておく必要があるため、毎週木曜日は睡眠時間を削っての準備となります。
これを毎週、一年間やっているKUの学生を本当に尊敬しますし、タイと日本で同じ獣医学生を語って良いのか分からなくなるくらい、六年を終えた後の実践能力に大きな差が出ると思いました。さらにタイでは六年生になる前に獣医師国家試験を終えて、知識が十分に備わっている状態でこのCRを行っているのもとても良いと思いました。なのでとても大変なのはもちろん承知ですが、確実に実践力がつくこのKUの授業形式が羨ましかったです。
このようにKU学生から刺激を受けたり、思い出を作れるのはKPSでしかできないため残りの少ないKPS生活を全力で楽しみたいと思います。

2023年度	タイ・カセサート大学単位互換プログラム 9月・10月報告書(大塚さん)

大動物の週のとある一日の様子です。この日は羊100頭超えの採血を5人で行い、皆んなこの一日で羊の採血のプロになりました(笑)。

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これはムーサテという日本でいう豚串です。味はカレー味で五本は軽く食べてしまいます。特にバンコクのチャイナタウンにあるお店がお気に入りで、行列覚悟でチャイナタウンに行く際には毎回買ってしまいます。

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バンコクの屋台にあるお寿司屋さんです。
タイではこのように路上で当たり前にお寿司を売っています。私は試したことがありませんが味はお美味しいみたいで、わさびの味が強く完全に日本の寿司とは違うタイスタイルの寿司みたいです。

2023年度	タイ・カセサート大学単位互換プログラム 9月・10月報告書(大塚さん)

大動物の先生が夜ご飯にと言って買ってくださったヌードルです。ヌードルを持ち帰りにするとこのように袋に入れてくれます。タイではスープなども全て袋に入れてデリバリーしてくれます。すぐに見慣れましたが、初めは袋に液体を入れるという光景が驚きでした。

2023年度	タイ・カセサート大学単位互換プログラム 9月・10月報告書(大塚さん)

馬の週のとある1枚です。普段から牛の直検はしているものの馬の直検は初めてだったためとてもワクワクしました。日本ではそもそも馬に触れる機会がなかなか無いため貴重でした。

2023年度	タイ・カセサート大学単位互換プログラム 9月・10月報告書(大塚さん)

アクアティックの週に金魚の養殖場に行った際の写真です。この週はタイの学生のグループに混ざっての授業だったためとても楽しかったです。これは同じグループの男子2人が体を張って養殖場の池に入って金魚のエラや体表からサンプリングをしてくれている様子です。2人の男前なアクアマンに感謝です。

2023年度	タイ・カセサート大学単位互換プログラム 9月・10月報告書(大塚さん)

これは私の大好きな学内のココナッツアイスです。ケーブルカーのようなもので学内を走ってアイスを売っています。ココナッツの殻にココナッツアイスとココナッツの削られた実が入っていて上にはピーナッツが乗っかっています。

2023年度	タイ・カセサート大学単位互換プログラム 9月・10月報告書(大塚さん)

アクアティックのプレゼンテーション前日の夜の様子です。プレゼンテーションの発表スライドを一から皆んなで見直して間違えや先生から突っ込まれそうな箇所がないかチェックしています。この日は夕食を皆んなで食べ結局夜10時過ぎまで残って準備をしました。

2023年度	タイ・カセサート大学単位互換プログラム 9月・10月報告書(大塚さん)

この天使のようなナマケモノはエキゾチックの週にカピバラの治療をしに行った先のPrivate Zooに居た子です。タイでまさかナマケモノを抱っこできるとは思っていなかったため皆んな大興奮でした。