海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)9月 高島あゆみさん

掲載日:2023.11.01

環境共生学類(2021年度卒) 高島あゆみ(Ayumi Takashima)

2022年の6月から渡米し、8月から始まった14ヶ月間の農場研修プログラムがとうとう今月で終了します。現在は後輩となる日本人研修生も仕事に参加しており、去年の自分がどんなノウハウが欲しかったのかを思い出しながら仕事を教えています。来月からはカルフォルニアのデイビス大学で2ヶ月間の学習プログラムが始まります。ワシントンから飛行機で移動し、大学生活中はホストファミリーの家で過ごす予定です。

先月は仕事中に不注意で馬に蹴られ、ドクターヘリで運ばれ手術をするアクシデントもありましだが、現在は元の仕事内容に戻っており、心身共に健康に過ごしています。カウボーイの仕事内容に大きな変化はありませんが、先週は仕事で使う馬を買うためにボスと一緒にモンタナ州に行きました。片道車で12時間という長旅でしたが、道中はアメリカ最高峰のロッキー山脈を越えたり、モンタナで有名なハックルベリーという果物のジェラートを食べたりと楽しく過ごしました。目的のホースセール会場では、子供でも乗れないサイズのミニチュアホースから体重が1トン近くあるジプシーホース、ロバと馬を掛け合わせたミュールなど3日間で約500頭の様々な品種の馬達が取引されていました。最初は3頭買う予定と聞いていたのですが、結局ボスは気まぐれで計5頭の馬を落札し、うち1頭はクォーターホースという一般的な品種ではなく、マスタングという野生馬を購入しました。マスタングはアメリカの一部地域に生息している野生馬で、捕まえて調教した後、比較的安い値段でオークションに出すそうです。購入した5頭全頭が無事にワシントンに着き、現在は様子を見ながら徐々に仕事に連れ出しています。

現在の仕事内容は、山にいる子連れペアの牛達を集め、仕分けした後、子牛だけ肥育場に移動させる冬季用の肥育の準備をしています。ワシントンは20度を下回る日も増え、山の山頂部はうっすら雪で白くなっています。去年の冬は豪雪で作業に苦労しましたが、今年はそれをする事はなく日本に帰国しなければいけない事を考えると名残惜しくも感じます。後2週間足らずでワシントンでの農場研修が終わりますが、1年間は本当に一瞬で、全てが半人前の状態で終わってしまうように感じます。残り少ない研修ですが思い残す事がないように頑張りたいと思います。

海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)9月 高島あゆみさん

購入した馬の写真