2023年度大動物継続教育合同セミナーを開催しました
掲載日:2023.05.31
26日の大動物臨床研究会特別セミナーでは大動物臨床研究会の髙橋会長より開会挨拶をいただきました。髙橋会長は「4年ぶりに対面で開催することとなった。お忙しい先生方にご講演をいただけるありがたい機会となった。今回は対面のみの開催となったが、オンラインも用いて今後さらに多くの人に聞いていただけるよう工夫していきたい。」とお話されました。
講演Ⅰでは「感染を含む整形外科の治療」と題し、北海道大学病院 整形外科医院 濱崎先生よりご講演をいただきました。濱崎先生は人の整形外科を専門とされておりますが、生産動物分野にも応用できる技術を多くご紹介いただきました。また、骨軟部組織感染症の予防にも焦点を当てたお話もしていただき、今後の治療におけるヒントを数多くご提供いただきました。
講演Ⅱでは「牛難治性疾病に対する新規予防・治療法の開発」と題し、北海道大学大学院 獣医学研究院の今内教授よりご講演をいただきました。現在も有効なワクチンや治療法がない牛の難治性疾患が多数存在するなかで、今内教授が農家の皆さんの需要に応えるべく日々北海道大学にて行われている研究について、実例なども交えながらご紹介してくださいました。
その後、協賛企業による情報提供を挟んだのちに、大動物臨床研究会の福田先生に進行を務めていただいて総合討論を実施しました。受講者の皆さんからの質問や講師同士の質問などを中心に様々な角度から感染症に関する討論を行ったのち、大動物臨床研究会 石川先生より閉会挨拶をいただいて大動物臨床研究会特別セミナーは閉会しました。
27日の大動物臨床教育セミナーでは酪農学園大学 岩野学長のご挨拶がございました。岩野学長は「酪農業界においては厳しい状況が続いている。酪農学園大学が先頭に立って課題解決に対し積極的に取り組んでいきたい」と話しました。
講演Ⅰでは「伴侶動物医療における超音波検査~基礎から最近のトレンド~」と題し、酪農学園大学 獣医学群獣医学類の華園准教授が講演しました。講演では超音波検査を中心に話され、超音波検査の基礎的な情報から超音波検査に加わったElastography、Contrast Harmonic Imaging、低速血流表示などの最新機能に関する情報までを受講者の皆さんに提供しました。
講演Ⅱでは「牛の画像診断」と題し、酪農学園大学 獣医学群獣医学類 都築准教授より講演されました。講演では様々な画像診断技術におけるメリット・デメリットや実際に撮影された画像とその症例を紹介されたのちに、Ⅹ線検査の特徴や産業動物を対象としてⅩ線検査を行う際にできる工夫などを紹介していただきました。
総合討論では酪農学園大学 獣医学群獣医学類 石川教授に進行を務めていただきました。石川教授が以前現場で感じた疑問点や受講者の皆さんの質問などに華園准教授および都築准教授が回答する形式で進められ、その後閉会いたしました。
次年度も開催予定としておりますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。