エコフィードで飼養した肉牛の出荷を記念し、記者発表および試食会を開催しました
掲載日:2023.05.17
5月15日(月)、酪農学園大学研修館を会場として茶粕エコフィードを給与した肉牛の出荷を記念した記者発表会と試食会を開催いたしました。
記者発表会では茶粕のエコフィード化に関する研究の研究リーダーである循環農学類 西寒水講師および肉畜生産ステーションの工藤主任技師より研究の概要や肉畜生産ステーションとしての目標・これまでの活動実績などについてご説明しました。
説明のなかで西寒水講師は「エコフィードの研究を推進することで資源の循環や有効活用、畜産を持続可能な産業とするなどの観点から、SDGsの達成に貢献すると考えております。また、北海道の食品製造副産物を用いて江別産牛肉牛を、江別市および札幌市の消費者の皆様に食べていただくことで、地産地消を実践し本学創立者が提唱した循環農法の新しい取り組みもご紹介できると思っております。」と話しました。
工藤主任技師からは「肉牛農場では農場開設当時よりエコフィードを導入しておりますが、枝肉成績特に肉質を落とすことがないよう、そして健康に育つよう細心の注意を払いながら、学生と日々管理に取り組んでおります。時代が求める新しい肥育法を検討し、最終的には生産コストの低減、食品加工副産物の有効活用による資源循環など、まさしくSDGsに叶った牛肉生産を具現化できると考えております。」と説明がありました
その後各団体の代表者様よりご挨拶をいただきました。
北海道コカ・コーラボトリング株式会社 佐々木社長は「今回のプロジェクトは北海道コカ・コーラボトリング株式会社の製品製造工程で発生する麦茶の茶粕を飼料として活用してもらい、高品質な肉を生産してもらうものですが、昔からコーヒーかすや茶粕を有効活用できるように試行錯誤してまいりました。ただ、牛の飼料として活用することは初めてで大変感慨深く感じております。今後循環型経済の実現に向けて活躍すると期待しております。」とお話しいただきました。
本学園 西田常務理事は「北海道のみならず日本の畜産業界は未曽有の事態になっておりますが、どんな世の中になろうと本学の教育テーマである農業・食・環境・生命のテーマは重要となります。今回このような研究が結実したことは学園としての喜びであり、誇りです。生産から消費者へ届くまでの過程にいるすべての人に感謝したいと思います。また、今後も様々な試みのもとで新たなステップに進んでもらいたいと考えております。」と話しました。
イオン北海道株式会社 青栁社長は「販売する側としてはどう広めていくか、どうPRするかを考えてまいります。2021年に江別店がリニューアルする際に初めて牛肉を取り扱わせていただきましたが、その際は大変話題となり多くの人に来ていただくことができました。販売の反響は大きく店舗にて次にいつ入荷するかを聞かれることも多くございます。お客様にご提供できる機会をいただき大変ありがたいと感じております。今回は大型店5店舗で販売いたしますが、小売業として責任をもってこの取り組みをお伝えし、さらに大きく広げていただきたい。」とお話ししていただきました。
その後記念撮影、質疑応答を経て記者発表は閉会しました。
記者発表が閉会したのち、この度出荷した短角牛の試食会を開催いたしました。試食会では短角牛もも肉スライス、もも肉のステーキ、牛ロース肉のステーキを提供させていただきました。
当日会場にいらっしゃった関係者を含め、記者様にもご試食いただき大変好評をいただきました。
出荷したお肉は5月19日からの「イオン道産デー」にて販売されます。販売店舗はイオン江別店、イオン新さっぽろ店、イオン札幌桑園店、イオン札幌元町店、イオン札幌発寒の5店舗です。また、19日には実際に飼養に携わっている学生がイオン江別店にて販売に参加させていただくことを予定しております。
サステナブルな方法で飼養した短角牛をこの機会にお召し上がりください。
この度の取組について多大なるご協力をいただきました、北海道コカ・コーラボトリング株式会社様、イオン北海道株式会社様、東日本フード株式会社様にこの場を借りて深くお礼申し上げます。