海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)10月 高島あゆみさん

掲載日:2022.11.18

環境共生学類(2021年度卒) 高島あゆみ(Ayumi Takashima)

農場での生活も2ヶ月が経ちました。ワシントン州の運転免許証も無事に取得することができたので、毎朝車を運転して農場へ向かっています。アメリカの交通ルールは日本と大きく差はないのですが、交通標識はもちろん英語で、さらに標識に使われている単位はマイルやフィートが主流であるため、運転中は気が抜けません。また、アメリカでは赤信号でも、右折する場合は安全が確認できれば進入して右折できるというものがあり、右側通行ならではの交通ルールも存在しています。
仕事内容に大きな変化はなく、牛を移動させるカウボーイの仕事を継続して行っています。冬季は牛を放牧させず、いくつかある肥育場で牛の世話をするそうで、現在は雪が降る前に、山に放牧している牛を平地に降ろす作業が主です。ある程度の頭数が集まったら、健康チェックをして、駆虫薬やサプリメントを投与するのですが、先日は人手が足りず、初めて注射器を使った投薬をまかされ、2日間で800頭の牛に注射を打ちました。薬剤や使用する道具は自分で分かる範囲は調べたり質問して学びに繋げているのですが、気になった牛の病気に関しては、酪農学園在学中の獣医学部の友人に相談して教えてもらうこともありました。他の作業では、もちろん農場敷地内ですが4tトラックの運転を頼まれたり、病死した牛を人力で運び出したり、日本では考える余地がなかった出来事が多くありました。農場での常識が日本ではありえない事ばかりで、知識面以外にも度胸や勢いも必要だなとしみじみ感じています。仕事内容は相変わらず拘束時間も長く、肉体労働が主ですが、日常茶飯事で起こるアクシデントや関わる人々からは良い刺激をもらっています。
日本人が1人もいない環境下での作業に最初は不安もありましたが、友人にも支えられ、挫けることもなく毎日を過ごせています。あと2週間程でカウボーイの仕事は無くなり、他の作業内容になるそうなので、また新しいスキルが身に付くように努力したいと思います。

海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)10月 高島あゆみさん

牛の投薬作業の様子