2022年７月16日（土）、江別市農村広場において江別市ホルスタインショウ実行委員会（江別市酪農振興協議会・酪農学園大学・酪農学園大学附属とわの森三愛高校・江別市）主催の令和４年度江別市ホルスタインショウが開催されました。

開会式では、三好昇江別市長（代読：後藤好人副市長）が「このイベントは地元酪農家・酪農学園大学・とわの森三愛高校・関係企業などが関わる産学官連携となっており、開催できることを大変嬉しく思っています。酪農は江別市にとって重要な産業であり、これからも消費者が喜ぶおいしい牛乳を生産していただきたいと思います。今後、江別市内の皆さまの知恵を出し合って酪農業界を盛り上げていっていただきたいと思います。５月には石狩スプリングショウにて酪農学園大学の乳牛がリザーブグランドチャンピオンとなり、他にも優秀な成績を残した乳牛を江別市から出すことができました。今回の江別市ホルスタインショウでは出品牛の審査だけでなく、酪農家の皆さん同士で情報共有をしていただければと思います。現在飼料価格が高騰しており、酪農家の皆さんにとって大きな負担となっています。また、インバウンドや国内での牛乳需要の低下、学校の休校による学校給食での牛乳提供の機会減少などによって牛乳の消費量も低下しています。江別市では牛乳の消費拡大を目指した取り組みを検討しています。」とあいさつされました。

続いて酪農学園大学の堂地修学長（代理：髙橋俊彦副学長）が「昨今はコロナ禍でさまざまなことが中止・制限されてきましたが、皆さんはその間も乳牛を飼養し続けてくださいました。このコロナ禍を過ごしてきた乳牛のためにも、本日は皆さんの力を見せていただきたいと思います。私は大学に来る前はＮＯＳＡＩで臨床獣医として働いていましたが、コロナウイルスはこれまでもずっと牛の世界にはありました。酪農家の皆さんは常に乳牛の感染症に気をつけなくてはならず、このことから皆さんは感染症に関するプロであり、“どのように防いでいくか”ということをご存知だと思います。獣医師時代に宮崎県で口蹄疫が発生した際には10日間現場に派遣されました。普段は牛を助けることをしていましたが、その10日間は牛を処分し続けました。その時は心が折れそうになりましたが、同時に“感染症は絶対に起こしてはいけない”と思いました。酪農家の皆さんが北海道および日本の代表となっていって新型コロナウイルス感染症を防いでもらいたいと思います。私は共進会が好きで本日を楽しみにしてきました。本学の学生は酪農家の皆さんにアルバイトをさせていただくなどお世話になっており、学生にとっては貴重な社会経験となっています。引き続きお願いしたいと思います。」とあいさつしました。

今回のシヨウには本学を含む江別市近郊の酪農家らから約50頭の乳牛が出陳され、審査員はオールジャパンブリーダーズサービスの前田直樹氏が務められました。

また、デイリークイーンと場内アナウンス、花摘み隊を本学の学生が担当しました。

審査の結果、グランドチャンピオンには酪農学園フィールド教育研究センターから第10部（生後36カ月以上48カ月未満のクラス）に出陳した「ジエツト　ケイセン　クラツシユ　ザラ」号が選出されました。

酪農学園大学学長賞（ジュニアチャンピオン）には岩田政彦氏が第１部（生後12カ月未満）に出陳した「ノースドリーム　ラマドナ　デルタ　ＥＴ」号が選ばれ、岩田氏には髙橋副学長から表彰状とカップが手渡されました。
また、個人総合では岩田氏が１位となり、カナダ・ボンドヘイブン牧場賞が授与されました。

※結果の詳細はこちらのページをご覧ください
https://rp.rakuno.ac.jp/archives/4678.html（酪農ジャーナル電子版「酪農PLUS^＋」）

審査員の前田氏は「江別の乳牛はレベルが高く感銘を受けました。これから開催される北海道ナショナルショウなどに向けて、今後も管理を続けていただきたいと思います。江別市の乳牛の活躍を祈っています。」と述べられました。

最後に実行委員長の町村均氏が「本イベントの実施にむけて準備・審査にご協力いただきました皆さまに感謝し、本日優秀な成績を収められた皆さまにはお祝い申し上げます。作物の収穫時期などとも重なっていた期間でしたが、ご協力をいただいたことに感謝いたします。今後気温が高くなり、皆さんの作業も増えてくると思いますが、事故のないように気を付けてやっていってもらいたいと思います。」と閉会のあいさつをされました。