海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)3月 矢方祐維さん

掲載日:2022.04.20

海外農業研修報告書 2022年3月

循環農学類(2019年度卒) 矢方祐維(Yui Yakata)

3月も終わりに差し掛かり、少しずつ気温も上昇してきてはいますがネブラスカの最低気温はいまだに0度を下回っており寒さを感じる日が続いております。

今月、私たちの農場では2つのウイルスへの対処を強いられました。1つは先月から続いているPorcine epidemic diarrhea(以下PED:豚流行性下痢)ウイルス、もう一つはPorcine reproductive and respiratory syndrome(以下PRRS:豚繁殖・呼吸障害症候群)ウイルスです。今月もこれらのウイルスの影響により多数の流死産が発生しました。対処法としては、ワクチンの接種や、換気清掃の徹底を行うしかなく、現在は少しでも早くウイルスの活動が沈静化するよう日々働いております。周辺の農場でも同じような症状が発生しており、他の農場との情報共有を行いながらの除染作業となっています。私

たちの農場のボスもこのような事態は初めてだとのことで、私としては貴重な経験をしていると感じています。

今月も先月に引き続きデータの入力、母豚の状態の管理を私は行いました。また母豚や子豚への投薬記録の管理を主に行いました。少しずつではありますが投薬が必要な個体は減少してはおりますが、未だに通常時と比較すると多いです。また、ワクチン接種の日は全頭に対して従業員全員で一日がかりで接種を行うので記録する量も比例して多くなります。その他、その日その日で農場にとって必要な作業も担当しています。例えば薬品や道具などの搬入作業や、子豚用のマットの設置、給餌器の不具合が出た場合の給仕作業など全てを列挙することはできませんが作業内容は多岐にわたります。これにより農場で行われる作業の大半を経験することができています。ユーティリティ要員として毎日農場を所狭しと駆け巡っております。

今月は他の研修生と意見の衝突がありました。どのようにすれば私の考えが伝わるのかと様々な角度から対話を試みましたが、全く手ごたえがなく、私はこれは根本的な文化や思想の違いが原因で起きたものだろうと推測し最終的には諦めました。私の信念や正義に反するため彼らのことを許すことはできませんが、人間関係においてはどうしても分かり合えない人もいる。そして、そのような人のためにこちら側が努力をするのは徒労に終わることを経験則から知っているため、表面上は彼らの意見を受け入れることにしました。様々な人種、文化、思想を体感するよい機会となっています。

来月には、出荷の再開や、新しい自動給餌器が稼働する予定となっています。少しずつではありますが事態は着々と好転してきているので今は辛抱強く働き続けようと思います。

海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)3月 矢方祐維さん

ワクチン接種の様子

海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)3月 矢方祐維さん

約一か月ぶりの子豚の生産