フィンドレー大学ベケット奨学生報告書:8月(黒田佳奈・循環農学類4年)
掲載日:2025.09.18
みなさま、はじめまして。2025年度フィンドレー大学ベケット奨学生として留学させていただいております、循環農学類4年の黒田佳奈と申します。私は8月9日からおよそ10ヶ月間、アメリカ合衆国オハイオ州フィンドレー市にあるフィンドレー大学に通います。
私は高校生の頃に予定していた海外活動がコロナ禍で全て中止となった経験がありましたので、この度の留学を実現できたことを心から嬉しく思っております。今回の留学では、多くの人と関わり、さまざまな活動に参加することを目標としています。また、人に質問をしたり、ディスカッションの場で自分の意見をはっきり伝えることが苦手なため、この性格を克服したいと考えております。
今月の報告書では、留学生オリエンテーション期間、入学式(アーチセレモニー)、学生全体のオリエンテーション週間、授業開始、参加したイベント、フィンドレー大学の印象、County Fair、日本からの移動、そして1ヶ月生活して感じたことについてご報告いたします。到着してから間もないこともあり、内容が多くなっていますが読んでいただけると嬉しいです。
【8.9 アメリカ到着】
オリエンテーション期間が始まる2日前の8月9日土曜日にデトロイト空港に到着しました。出発から到着までの細かな事については、本報告書の最後にまとめます。
【8.11~8.17 留学生・新入生オリエンテーション期間】
○8.11~ 留学生オリエンテーション
到着から2日後の8月11日より、留学生オリエンテーションが始まりました。銀行口座開設や保険の説明などがありましたが、私は日本で既に手続きを済ませていたため、現地での作業はありませんでした。また、私はIELP(英語集中コース)に所属するため、そのクラス分けテストを受けました。学部留学生の方々は同日に履修登録を行っていました。
オリエンテーションと聞き、学校生活や授業の説明が中心かと思っていましたが、夜には各国の留学生と食事やゲームを楽しむ時間などもあり、自然と打ち解けることができました。
○8.14 入学式(アーチセレモニー)
到着から5日後の8月14日には、フィンドレー大学の入学式が行われました。入学式自体は30分ほどです。みなさんラフな服装で、日本との違いに驚きました。その後新入生と共に各学部の説明を受けた後、大学の伝統行事である「アーチセレモニー」に参加しました。このアーチは入学式と卒業式の2回しかくぐってはいけないという言い伝えがあり、在学生や先生方に見守られながらくぐった瞬間は、これから始まる留学生活への緊張と期待が一層高まりました。
○8.15 Orientation Service Project・US Block Party
翌日には新入生全員で地域奉仕活動に参加しました。私は馬牧場で柵のペンキ塗りを行いましたが、他のグループでは洗車や警察署の清掃などを行ったそうです。
夜には大学内の広場で「US Block Party」が開催されました。移動式遊園地やDJによる音楽があり、大勢の学生とアトラクションやダンスを楽しみました。忘れられない一日となりました。
【8.18〜 授業開始】
到着から約2週間後の8月18日より授業が始まりました。IELPは全4レベルに分かれていますが、レベル4は大学院生対象のため、学部生は1〜3のいずれかに所属します。私はレベル1に配属されました。
クラスには6名が在籍しており、国籍はチェコ、ブラジル(2名)、サウジアラビア、ハイチ、日本と多様です。働きながら通っている学生も多く、毎回全員が揃うわけではありませんが、とても穏やかな雰囲気です。詳しい内容は次回の報告書でお伝えいたします。
【8.29 高校生アメリカンフットボール観戦】
留学生対象の英語の先生の息子さんが所属するチームの試合を観戦しました。前日には先生からルールの説明を受け、当日は出店で夕食を購入しながら観戦を楽しみました。アメリカならではのスポーツ文化に触れることができ、とても印象的な経験でした。
【フィンドレー大学の印象】
フィンドレーは治安が良く、日本と同じように安心して過ごせています。特にキャンパス内は安全で、食堂では荷物を席に置いたまま移動している学生も多く見られます。
私は酪農学園大学の白樺並木や牛舎、牧草地の風景が好きでしたので、出発前は離れることに寂しさを感じていました。しかし、フィンドレー大学へ向かう道中にはとうもろこし畑や牧草地が広がり、キャンパス内は花や草木にあふれています。日本で親しんだ自然とは異なる魅力があり、懐かしさと新鮮さを同時に感じました。リスやウサギが多く生息しており、見かけるたびに酪農学園大学の「リス飛び出し注意」の看板を思い出し、懐かしい気持ちになっています。
【8.25〜9.1 Hancock County Fair】
County Fairは年に一度開催される、農作物や畜産物を中心とした祭典です。私は畜産学コースに所属し、牛舎当番をしていた経験があるため、このイベントを心待ちにしていました。
8月31日に友人の車で会場を訪れました。会場では家畜の品評が行われていました。
牛・豚・馬・ヤギ・ヒツジ・鶏・七面鳥・ガチョウ・ウサギなどの家畜が畜舎に滞在しており、本当に楽しむことができました。
驚いたのは、これほど大規模な会場で多くの人が出入りするにもかかわらず、畜舎に消毒槽が設置されていなかったことです。牛舎で牛を見ていると、現地の獣医の方に「触ってもいいよ」と声をかけられ、日本との防疫意識の違いを実感しました。
【日本からフィンドレー大学までの移動】
私は北海道から羽田空港に着いた後、デトロイト空港までの直行便を利用しました。
羽田〜デトロイト間は14時間のフライトの予定でしたが、悪天候により2時間遅れの16時間のフライトとなりました。早めの便を購入していたため集合時間に間に合い、安心しました。
18時頃に到着後は大学職員の送迎でフィンドレー大学へ向かい、20時前には到着しました。その後各自家の鍵を受け取り、荷物を置いた後はすぐに日用品を買いに連れて行っていただきました。
日用品の購入は、徒歩30分ほどの距離にある大型スーパー「ウォルマート」で行いました。今回は大学職員の方に連れて行っていただきましたが、これ以降は基本車を持つ友人に連れて行ってもらっています。
私は寮ではなくシェアハウスに滞在しています。備え付けのものはマットレスや机、クローゼットです。そのため掛布団や枕を購入する必要があります。また、シャンプーなどの日用品、水や果物も買い揃えました。
食器等は学生支援担当の方から、過去の学生が置いていったものを無料で貸していただいています。
これらの動きを下にまとめましたので、今後の方の参考になれば幸いです。
移動区間(交通手段)所要時間(備考)
新千歳空港→羽田空港(飛行機-国内線)1.5時間(JAL)
羽田空港→デトロイト空港(飛行機-国際線)16時間(デルタ航空)
デトロイト空港→フィンドレー大学(大学の送迎車)1.5時間
合計移動時間 約22時間(乗り継ぎ次第で変動)
荷物受取所から出てすぐのところに大学職員の方が「University of Findlay」と書いてあるプラカードを持って立っていてくださったので、すぐに合流することができました。
フィンドレー大学到着後の流れ
○各自家の鍵の受け取り
○大学の送迎でウォルマートにて日用品購入
この時買っておいて良かったもの
・マットレス以外の寝具
・シャンプー等のシャワーセット(シェアハウスに浴槽はありませんでした)
・シャワーセットを浴室に持って行くためのカゴ
・水(500mlほどのペットボトルをケースで買いました)
・水(お茶を飲む時等に使用する大容量のもの)
・パンや果物などのすぐに食べられるもの。日持ちするもの。
・冷凍食品
・衣類用洗剤
・食器用洗剤
・食器洗い用スポンジ
・洗濯カゴ(私は折りたたみタイプを購入しました)
・使い捨てのお皿やコップ
水筒は大学の売店や他のスーパーでも売っています。また、ペットボトルでも十分なのでこの日に買わないと困るとは感じませんでした。
○学生支援の方から食器・食品等の受け取り
(学生支援担当の方に連絡をするといつでも受け取れます。)
○シェアハウスに到着、就寝
【まとめ】
まだ到着して1ヶ月も経っていませんが、先生方や友人に恵まれ、楽しく過ごせており、心から感謝しております。これからの生活で学びと経験を積み重ね、残りの留学生活をより充実したものにできるよう努めてまいります。
次回9月の報告書では、所属する英語集中コースや履修登録、シェアハウスでの暮らし、学食の利用、留学前に知っておきたかったことについてご紹介いたします。