フィンドレー大学 ベーシック・アニマルハンドリングプログラム2024年度報告書(前園 大樹さん)

掲載日:2025.05.01

循環農学類 3年 前園 大樹

私は、3月18日から4月9日の間、アメリカ合衆国オハイオ州にあるフィンドレー大学にてベーシック・アニマルハンドリングプログラムに参加しました。
私がこのプログラムに参加した目的は、アメリカでの動物の扱い方を学び、ネイティブの英語や異国の文化を体感するために参加しました。

このプログラムに参加した感想は、多くの経験や出会いを得ることのできたとても充実した3週間でした。
留学中、フィンドレー大学の生徒と一緒に講義に参加することで動物の扱い方や個々人の価値観を知ることができました。
英語に関しては、聞くのにも話すのにもとても苦労しました。自分では何となく話を理解できていると思っていても、感想や質問を求められた時に口こもってしまいました。自分の足りない部分を多く発見することができたので、今後の英語学習に活かしていきたいです。
文化面では、アメリカの多国籍社会を色濃く感じることができました。大学内では、様々な人種の生徒や教職員が在籍していて、多くの人がそれぞれの価値観や宗教を尊重し、また、それらに配慮した社会システムだと感じました。今まで、私は偏りのある情報源から得た知識で物事を捉えていたと気づかされました。今後は、海外の文化や情勢に目を向けてグローバルな視点を持って生活しようと思います。
アメリカでの食事は、大半を大学の学食を利用しました。学食はビュッフェ形式でレパートリーがとても豊富でした。学食は本当においしかったです。初めて学食を利用した時から留学生活の楽しみになりました。特にサンドウィッチが美味しかったです。また、地元の人に人気のバーガーショップやレストランに行くこともできました。アメリカで提供される料理はどれも量が多く、いつも満腹になれて最高でした。

フィンドレー大学 ベーシック・アニマルハンドリングプログラム2024年度報告書(前園 大樹さん)

学食のサラダバー

フィンドレー大学 ベーシック・アニマルハンドリングプログラム2024年度報告書(前園 大樹さん)

学食のサンドウィッチ

フィンドレー大学 ベーシック・アニマルハンドリングプログラム2024年度報告書(前園 大樹さん)

外食 メキシコ料理

フィンドレー大学 ベーシック・アニマルハンドリングプログラム2024年度報告書(前園 大樹さん)

外食 パンケーキ屋

留学中、私は「笑顔で」「積極的に」のふたつを意識しながら過ごしました。私は、いつも無表情気味で口数も少ない生活をしていたので、初めの頃は意識のしすぎで疲れました。しかし、アメリカの人たちはとてもフレンドリーかつ朗らかな笑顔で交流してくれたので、最後の方では自然な笑顔で対話できるようになりました。
プログラムを通して人間力の成長も実感できました。

留学中の平日の主な流れを紹介します。
[ 5:00~]起床・朝食
[ 6:30]バスで農場へ
[ 7:00~10:00]Western FarmまたはEnglish Farmで実習
[10:30~11:30]大学に戻り昼食と休憩
[11:30]バスで農場へ
[12:00~13:30]Western FermまたはAnimal Science Centerで講義

午前のWestern FarmとEnglish Farmでの実習内容は、馬への給餌と厩舎の清掃をした後、フィンドレー大学の学生とペアを組み、その学生の乗馬前後の手伝いや乗馬を見学しました。ほかには馬具の説明、馬装の手順、馬の種類や毛色、馬体の評価法方、薬剤の説明、馬への筋肉注射の実施方法を学生や先生から教わりました。また、削蹄師、馬の歯医者や整体師の見学もできました。

午後のWestern Fermの講義では馬の足を保護するポロラップの巻き方、シリンジ採血と真空採血菅を用いる採血の実施方法などを学びました。また、Animal Science Centerの講義では、豚の体型の評価方法、豚の飼料の種類、山羊・羊・牛のバイタルチェックや採血、子豚の去勢方法などを学びました。

フィンドレー大学 ベーシック・アニマルハンドリングプログラム2024年度報告書(前園 大樹さん)

採血

フィンドレー大学 ベーシック・アニマルハンドリングプログラム2024年度報告書(前園 大樹さん)

馬の歯医者

フィンドレー大学 ベーシック・アニマルハンドリングプログラム2024年度報告書(前園 大樹さん)

仔馬

実習・講義の感想は、ほぼ毎日、馬と触れ合えたのでとても楽しかったです。ペアを組んだ学生のほとんどが専門的な知識を持ち、技術面でも長けていて同じ大学生としてとても差を感じました。今後、私が目指す人物像としてとても印象に残りました。
フィンドレー大学で受けた講義は、講義の前半で座学を受け、後半で実技を行う形式でした。学んだことをすぐにアウトプットできる講義形式は知識の定着度がとても良いと感じました。印象に残っている講義は、子豚の去勢を実際に行ったことです。初めてメスを持ち動物の皮膚を切開できた時は感激しました。

大学の活動以外では、動物園のバックヤードツアーや診療所の見学、馬の保護施設、動物病院、犬猫の保護施設、乳牛の農場を訪問しました。馬に対する価値観や保護施設への印象が日本とはかなり異なると感じました。また、休日にフィンドレーの学生と遊びに行く日もありました。

フィンドレー大学短期留学を考えている学生へ
このプログラムは初めての留学の方に最適な機会だと思います。留学前の事前研修が充実していて、アメリカにいる間も日本人の先生がサポートをしてくださります。また、グループで行くため、いつでも仲間と相談ができて不安も和らぐと思います。
アメリカでの生活については、毎日何かしらの活動があるため早めに就寝することをお勧めします。プログラム開始数日は、長時間のフライトの疲れや時差ぼけ、慣れない環境に翻弄されるので体調管理が重要です。3週間という限られた時間を最大限楽しむためにも体調管理には気をつけましょう。

最後に、この留学に参加することができて本当によかったです。留学で得た経験や知識を今後のあらゆる場面で思い出し、活かしていきたいです。留学のサポートをしていただいた酪農学園大学ならびにフィンドレー大学の教職員、フィンドレーの学生、両親には大変お世話になりました。ありがとうございました。