海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)2025年2月 久保田匠さん

掲載日:2025.03.14

酪農研究科 修士課程1年 久保田 匠(循環農学類(2024年3月卒))

2月になり、先月よりも気温が高い日が増えてきました。そのため朝から午前中にかけて雪が降っていても、午後には気温が上がるためほとんど溶けてしまいます。それにより、地面に川や水たまりができていることが多くなっています。
現在の主な仕事は、冬のシーズンが続いているため、先月に引き続きトラクターで牽引しているミキサーやリトルロギーにローダーで各放牧地ごとに量を調節しながらサイレージやペレットを入れ、給餌を行うことです。また、今月からは春に向けてハエやアブなどの外部寄生虫から牛を守るため、ペルメトリンなどの成分を含んだ耳標を装着することやワクチネーションを始めました。牛の数が多いため、雪が残っている今のうちからでもこのような春に向けての作業を進めておかないと、気温が上がり虫が出てくることまでに終わらないためなのかなと思いました。さらに朝晩の寒暖差が激しい影響で、体調を崩す牛も増えてきました。そのため、給餌をしながら倒れている牛や異常な歩行をしている牛がいないかや餌を食べに来ない牛がいないかなどを注意深く観察しています。体調の悪い牛は、自分が思っている以上に急激に悪化することが多いため、異変を見つけた際にはできるだけ早くボスに報告し確認してもらうよう心掛けています。研修を始める前は、過去の報告書を読んだ際に、「本当にそんな簡単に集団の中から体調の悪い牛を見つけることができるのだろうか?」と疑問に思うこともありました。しかし、少し経験を積み観察を続けることで、ある程度判断できるようになってきたことを実感しています。まだ体調の変化の初期段階で気づくことのできなかった子もいるため、より異変を察知できるよう今後も観察力をさらに鍛えていきたいと思います。
少し遅れましたが、会社でクリスマスパーティーが開催されました。クリスマスの時期は忙しく、全員が集まれる日が少かったため2月に入って落ち着いたタイミングで、町のウエスタンの雰囲気が漂うレストランで食事をしました。普段あまり話す機会のない方とも交流でき、料理の味はもちろんウェイターの方のサービスも素晴らしく、とても楽しい時間を過ごすことができました。久しぶりに長時間の会話をしましたが、以前よりも英語に耳が慣れてきたと感じることができ嬉しかったです。また皆が優しく、私の拙い英語でもしっかり聞き取ろうとしてくれたおかげで、より楽しむことができました。このような機会を設けてくださったボスやご家族に、心から感謝したいと思います。次回も機会があれば、ぜひ参加したいです。

海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)2025年2月 久保田匠さん

とてもいい雰囲気のお店でした!

海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)2025年2月 久保田匠さん

コンテストに向けてこの子らも少し大きくなりました

最近は、スーパーやコストコなどの食料品店に行く際、特に肉売り場を中心に、どのような商品が販売されているのか、日本との違いを意識しながら観察するようになりました。ターキーはもちろん、日本ではあまり見かけなかったグラスフェッドビーフやバッファローの肉などの日本とは異なる商品が多くあることに気付きました。また、味付きの肉の種類が日本よりも豊富であると感じました。これは、アメリカにおいてBBQや肉を食べることが日常的な文化として根付いていることが影響しているのではないかと思いました。今後も日本ではあまり購入できないバッファローの肉などを中心に、さまざまなものを試してみたいです。

海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)2025年2月 久保田匠さん

ターキーも当たり前のようにも売られてます

海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)2025年2月 久保田匠さん

牛肉だけでもたくさんの種類があります

ふと振り返ると、研修が始まって半年が経過してしまいました。そのため、同期の研修生の中には一週間の有給休暇を取り始めた人もいます。私もいつ有休を取るのかボスと相談しなければと思いつつ、すでに半年が経ったことに驚いています。残りの研修期間に対して焦りすぎることなく、今後も英語力を向上させつつ、さまざまな技術を吸収できるよう様々なことに挑戦できるように常に前向きな姿勢で過ごしていきたいと思います。