海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)12月 久保田匠さん
掲載日:2025.02.04
酪農研究科 修士課程1年 久保田 匠(循環農学類(2024年3月卒))
2024年もあっという間に過ぎ去り、年末を迎えました。今年3月に大学を卒業し、帯広での国内研修やアメリカに渡航してからはBBCCを通じて技術や知識を学び、気が付けばアメリカの牧場で働いています。この経験が本当に貴重で充実したものだと日々感じています。
ボスによれば、今年の冬は例年に比べて比較的暖かいそうです。そのためか、昼間はシャツ一枚で過ごせる日もありますが、朝晩は一段と冷え込み、氷点下になるのが当たり前になってきました。11月に続いて雪は降っては融けるを繰り返す状況で、作業時にはカウボーイブーツではなく、汚れてもよい長靴を履いています。
11月末には「サンクスギビング」という祝日があり、ボスの家族や親戚が集まるパーティーに招待されました。食事を共にしながら談笑するという温かい雰囲気の中で、英語がどれだけ通じるか不安を抱えつつも、勇気を出して話しかけてみました。皆さんが優しく、私の拙い英語にも耳を傾けてくれたおかげで、楽しい時間を過ごすことができました。ターキーやパンプキンパイといった料理を通して海外の文化にも触れることができ、とても貴重な経験となりました。
仕事の内容は11月と大きく変わらず、牛の出荷時期や成長度合いに応じて餌を調整しつつ、主にローダーを使った餌やりを行っています。この時期は比較的時間に余裕があるため、農場の掃除や放牧地の柵の修理といった作業にも取り組んでいます。
最近では、作業スピードが上がったのか、あるいは簡単な作業が多いからか、早めに家に帰れる日が増えています。私はその時間を活用して、体を休めたり読書をしたりしています。ただ、先輩や同僚の作業のスピード感にはまだ追いつけていないと感じているので、日々の観察や工夫を通じて自分の作業効率を高めていきたいと思います。
休日には同僚が狩りに誘ってくれました。冬は草木が枯れているため、鳥やウサギなどの動物が見つけやすいそうです。驚くほど正確に銃を扱う姿を見て、コツを教わりながら楽しむことができました。カーボーイの仕事をしているときもそうですが、遠くのものを見るときに目がいいということは結構重要なのかなと感じました。
まだまだ失敗や課題を感じることも多いですが、次の後輩が来るまでには様々な人に教えていただいた作業を完璧にこなせるようになりたいと考えています。最近は、日々の作業中に気づいたことをメモし、質問や調査を行う習慣の大切さを実感しています。英語の上達もまだまだ課題ですが、少しでも進歩できるように努力していきたいと思います。来年には農場で過ごせる期間が10か月ほどになりますが、残りの時間も楽しみながら充実した日々を送りたいと思います。