海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)10月 久保田匠さん
掲載日:2025.02.03
酪農研究科 修士課程1年 久保田 匠(循環農学類(2024年3月卒))
だんだんと日中の気温も下がり、冬が近づいてきました。私が働いているこの農場は、アメリカでも砂漠に近い気候で、朝晩の寒暖差が特に激しいです。そのため、最近の仕事も冬に向けた準備が増えており、季節の移り変わりを実感しています。
9月は主に放牧地の除草やフェンスの修理を行っていましたが、10月は放牧地から牛を集めるための準備が中心でした。たとえば、牧場周辺の放牧地に牛を集めるためのゲートやフェンスを建設・移動しました。広大な放牧地から牛を集めてくる作業はカウボーイたちが担当してくれますが、その牛たちをトラックやトレーラーに乗せるためのレーンやゲートを設置する作業も必要です。作業の中で、工具や器具の英語名も覚えながら、次に何をすべきかを考えて行動する必要があるため、頭と体をフルに使って取り組みました。大変ではありましたが、とても良い経験となりました。
また、放牧地から移動してきた牛たちの餌やりや体調管理のほか、冬越しに備えて不足する牧草がトラックで運ばれてきた際の手伝いもしました。こうした毎日の作業を通して多くのことを学び、充実した日々を送っていると感じています。
10月の前半には、私を指導してくださった先輩がプログラムの次のステップであるカリフォルニアのUC Davisに移るため、牧場を去りました。これまでは英語や仕事でわからないことがあっても先輩に助けていただき何とか乗り越えてきましたが、今後は一人で英語や仕事に向き合う必要があり、多少の不安もあります。それでも、自分なりに一歩ずつ前に進んでいきたいと思います。先輩が牧場を離れる前夜には、牧場の仲間と一緒にタコスなどのメキシカンフードを楽しみ、様々な話をすることができ、有意義な時間を過ごしました。またこうした機会があれば嬉しいです。
また、今月も先月と同じくジャーベージに観光に出かけました。道中では、インディアンの絵が描かれた岩や、理由はわからないものの靴がたくさん結び付けられている木などを観光しました。前回より観光客が多く、新たな方々と英語で話す機会がありましたが、話し方の癖が強い人も多く、聞き取りや自分の英語の通じづらさを感じ、まだまだ勉強が必要だと痛感しました。
これからは、指示を正確に聞き取れるようになることを目指し、先輩のように自ら行動できるような力を身につけていきたいと思います。寒さが増してくるので、怪我や体調管理にもより一層気をつけていきたいです。