2024年大動物継続教育合同セミナーを開催しました
掲載日:2024.05.17
2024年5月10日・11日に酪農学園大学学生ホールを会場に大動物継続教育合同セミナーを昨年に引き続き対面開催しました。10日に開催した「大動物臨床研究会特別セミナー」は今年で16回目、11日に開催した「大動物臨床教育セミナー」は28回目を迎えました。
10日の大動物臨床研究会特別セミナーは酪農学園 社会連携センター 萩原センター長の開会挨拶ではじまりました。
基調講演では「酪農の現状と将来展望~持続的酪農に向けて考えるべき3つの『環境』~」と題し、酪農学園大学 農食環境学類 循環農学類 日向教授が講演しました。日向先生は、ここ数年の生産者の所得変化を解説しながら、「酪農の持続に向けて、生産者は自らのコストをしっかりと把握することが必要である」と話されました。
2つ目の講演では「酪農畜産におけるドローンの現状と展望~動物モニタリングにおけるドローン利活用の事例紹介~」と題し、酪農学園大学 農食環境学群 環境共生学類 小川准教授が講演しました。小川先生は、ドローンを活用した水鳥やアザラシのモニタリングおよび牧草地での雑草検出した研究の報告を行いました。
3つ目の講演では、「家畜ふん尿管理のためのバイオガスプラントの現状と課題」と題し、酪農学園大学 農食環境学群 循環農学類 石川准教授が講演しました。石川先生は、バイオガスプラントのシステムフローや再生可能エネルギーについて解説しながら、バイオガス発電は発電効率が課題であり、熱利用を含めて総合効率を高めることが重要である」と話されました。
総合討論では、酪農学園大学 獣医学群 獣医学類 中田教授に座長を務めていただいて実施しました。会場の受講者からの質問等に講師の方々が答えられ、その後、酪農学園大学 農食環境学群 循環農学類 菊教授より閉会挨拶をいただいて大動物臨床研究会特別セミナーは閉会しました。
11日の大動物臨床教育セミナーでは酪農学園大学 樋口副学長の開会挨拶ではじまりました。
基調講演では「牛における分娩管理~牛の分娩生理と母子管理~」と題し、鹿児島大学 獣医学群 獣医学科 安藤准教授よりご講演いただきました。講演では、牛の分娩機序と分娩管理、新生子牛の生理的特徴と病態評価および蘇生について解説されました。
2つ目の講演では「乳牛における子宮捻転の重症度診断」と題し、酪農学園大学 獣医学群 獣医学類 村上助教が講演しました。講演では、重度子宮捻転において超音波検査とLac値測定を併用することは、開腹手術選択を含めた診療方針の判断と予後判定に有効であることについて解説されました。
総合討論ではNOSAI北海道 いぶり東部家畜診療所 七尾所長補佐に座長を務めていただいて実施しました。1日目同様に会場の受講者からの質問等に安藤准教授および村上助教が回答しました。
最後は、酪農学園大学 髙橋副学長より閉会挨拶をいただき、2024年度の大動物継続教育合同セミナーは終了いたしました。