2022年度招へい研究者報告会(第2回)を行いました
掲載日:2023.03.29
3月28日(火)に、年度内最後となる招へい研究者の研究成果報告会を行いました。
報告者は本学の学術交流協定機関であるタイ・タマサート大学のカンジャナ・チャンケウ先生(Dr. Kanjana Changkaew)です。
カンジャナ先生は獣医学類臼井優准教授のもとで1月中旬から、タイの豚農場での家畜由来廃水に含まれる薬剤耐性菌、耐性遺伝子、細菌叢をテーマに調査・研究されました。
カンジャナ先生は本来であれば2020年度の招へい研究者として来学予定だったところ、新型コロナウイルスの世界的感染拡大による日本の入国制限により受入れが延期されてしまいました。続く2021年度も入国の目途が立たず、そしてようやく今年度、3年越しにお招きすることが叶いました。
報告会の開会にあたり、まず吉中社会連携センター長からご挨拶いたしました。前述の通り3年もの間お待ちいただいたこと、そしてなお本学への来学を実現していただいたことへの感謝が述べられ、また23か国に学術交流協定機関を持つ本学にとって、この招へい研究者の制度が国際交流のかなめの一つとなるプログラムであることなどが紹介されました。
次に受入教員である臼井先生から研究概要についてご説明いただいた後、カンジャナ先生の研究成果発表となりました。
報告会においては“Investigation of antimicrobial resistant patterns, antimicrobial resistant genes, and bacterial community in wastewater from anaerobic wastewater treatment plants in swine farms”という題目でご報告いただきました。タイでの調査サンプルデータを用いて、日本では主に耐性遺伝子と細菌叢を調査し、耐性菌対策となる廃水処理法の提案につながる研究成果を得ることができたこと、現在も更にデータを用いた解析が続けられていることなどを発表されました。
臼井先生の研究室では学生との会話など毎日和やかに過ごされたとのことで、会場にも研究室の学生が駆けつけ、熱心に発表に耳を傾けていました。カンジャナ先生からも研究室での活動について、臼井先生や福田先生に謝辞が述べられました。
その後会場からのコメントや質疑応答となりました。タイと日本の排水処理法の違いや、自国のサンプルデータを日本で調査する方法など、カンジャナ先生や臼井先生からご説明頂き、学びを深めることができました。
最後に修了証と記念品が贈呈され、研究室の学生を交えて記念撮影をして和やかに報告会を終えました。
今年度は3名の招へい研究者を本学にお迎えすることができました。このように学術交流協定機関との活発な国際交流が本格的に再開しています。留学生のみならず、海外からの研究者、学生、研修員たちを研究室で迎えたり学内で見かけた際には、ぜひ積極的にコミュニケーションを取ってみてください。