海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)1月 高島あゆみさん

掲載日:2023.02.09

環境共生学類(2021年度卒) 高島あゆみ(Ayumi Takashima)

農場に派遣されて、5ヶ月が経過しました。現在私は、アメリカ南西部にあるアリゾナ州で暮らしています。ワシントン州から約2000キロ離れた土地ですが、馬を連れて行く必要があったため、ホーストレーラーで2泊3日かけて移動しました。アリゾナには、毎年1月から3月に、ボスがローピングというカウボーイスポーツの練習のために毎年訪れているそうで、本来は研修生を連れて来ることはないそうなのですが、今年は毎年一緒に行っていた方が腰を痛めたため、私が代わりに行くことになりました。

私の仕事は主に、馬の飼養管理と馬の体力維持のために馬を運動させることです。馬に汗をかかすことが重要なようで、1頭あたり1時間程度、適度に走らせて運動させています。ボスの馬は6頭いるのですが、使う鞍やハミ等の馬具がそれぞれ違い、馬の癖に合わせて使う馬具を変える必要があったりと乗馬技術の有無以前に覚えることが多くありました。アメリカでは日本で飼育頭数が多いサラブレッドよりもクォーターホースと呼ばれる品種が主流で、サラブレッドよりも筋肉質で比較的温厚です。ワシントン州で牛を移動させる際にもこの品種を使っていましたが、競技で使う馬は、同品種内でも筋力や瞬発力に優れた特別な馬を使うそうです。

ボスの別荘の周りには、厩舎と馬を運動させる馬場があります。近隣に住む住民もほとんどの方が馬を飼っており、一週間のうち4日間以上はこの馬場を使って、皆でローピングの練習をしています。ローピングは、日本で見ることはないスポーツなのですが、アメリカではTeam Ropingというカウボーイ競技の一種で、2人1組で牛の角と後肢をそれぞれ狙い、捕まえたタイムの速さを競う競技です。最近は私もこの練習を見学しつつ、教えてもらっています。また、アリゾナの各地でローピングの大会が開催されており、ボスが大会に出場する際の手伝いや、使う馬のウォーミングアップも私の仕事です。

馬にも個性や人間との相性もあるので、現状の私では乗れる馬や指示が入りにくい馬などバラつきがあります。私は乗馬初心者ですが、この状況下では馬に乗れないと仕事がないので、全頭しっかりと乗れるように頑張りたいと思います。

海外農業研修報告書(国際農業者交流協会・アメリカ)1月 高島あゆみさん

ローピングの練習