フィンドレー大学ベケット奨学生報告書:9月(黒田佳奈・循環農学類4年)
掲載日:2025.10.27
こちらに来てから1ヶ月が経ち、時の流れの速さを実感しております。フィンドレーは北緯41度のため、北緯43度の江別と季節が似ています。今年の8月は例外的に気温の低い年だったようですが、服装などは北海道にいた時とほとんど同じ感覚で過ごすことができたため、とても快適でした。
今月は、私の所属する英語集中コースや履修登録、シェアハウスでの暮らし、学食の利用についての概要、留学前に知っておきたかったこと、参加したイベント、そして日常での出来事についてお伝えいたします。
【英語集中コースについて】
私が所属している英語集中コースである Intensive English Language Program(通称 IELP)は、英語を母国語としない学生のためのコースです。現在はチェコ、ブラジル、サウジアラビア、ハイチ、日本の5つの国籍の学生が一緒に授業を受けています。授業以外の会話の中では、お互いの言語や文化について話すことも多く、異文化理解の機会が豊富にあります。先生や学生との距離も近く、実践的に英語を学ぶことができる環境です。
【シェアハウスの暮らし】
シェアハウスでは私を含めた9人で生活しています。日本人は私を含めて2人です。現在フィンドレー大学には半年から1年間の留学プログラムで来ている日本人学生が7人いますが、日本人同士で同じ家に住んでいるのは私たちだけです。
私のルームメイトは入学直前に休学することが決まったため、10月以降に新しいルームメイトが来る予定です。
【学食の利用】
学食には、無制限・200食・週10回・週7回・週5回の5つのプランがあります。私は前期は200食(1日2回の利用で使い切れる計算)のプランにしています。シェアハウスに住む学生は自炊ができるため週5〜10食のプランを選ぶ人が多いですが、寮生はキッチンが使えないため、200食または無制限のプランを選ぶ人が多い印象です。
学食のメニューは日替わりで種類も豊富です。また、サラダバーがあるので野菜をたくさん食べられることや、すべての料理にカロリー表記がある点が個人的に嬉しいです。
【留学前に知っておきたかったこと】
こちらに来てから初めて知ることが多くありました。お金や保険、スマートフォンに関することなど、特に事前に知っておきたかったと感じたものを以下にまとめます。
① Workday(アプリ)
大学側からの入学前情報や支払い、各種明細の確認などを行うアプリです。授業以外の重要な情報の確認や手続きも、このアプリ上で行うことができます。
② お金
・ATM:大学内にATMがあり、一部の日本の銀行カードが使えます。
・ハウス費と食費(ヘンダーソン):前期・後期それぞれ1回払いもしくは3回払いです。3回払いの場合、1回目は食費とハウス費の3分の1をまとめて支払い、2回目以降はハウス費のみを支払います。注意点としてクレジットカード払いはパソコンからログインした時のみ可能で、スマホやタブレットからはアメリカの銀行口座からの引き落としになります。
・保険・口座開設:留学生オリエンテーションでかなり時間をかけて説明されましたが、私は酪農学園大学で事前に保険に加入していたため新たな加入は不要でした。口座に関しては、日本からの送金で十分対応できるためアメリカの口座開設は行っていません。また、渡米前にアメリカ支店のある日本の銀行口座も開設していません。
③ SIM・電話番号
SIMと電話番号は「mint mobile」というアプリで購入しました。空港でもカード型SIMを購入できますが、短期用で高価なため、紛失の心配が少ないeSIMを選びました。
電話番号は大学への登録や緊急連絡先、友人との連絡先の交換に必要です。到着して最初のオリエンテーションで電話番号の登録があるため、到着前に準備しておくのがおすすめです。
④ Wi-Fi
学内では学生用のWi-Fiを使用し、学外ではeSIMの使い放題プランを利用しています。特に不便はありません。
⑤ 家事について
・ハウスキーパー:月に2〜3回、共有スペースを清掃してくださいます。洗面所のペーパータオルやトイレットペーパーはその際に補充されるため、自分で購入する必要はありません。自室は自分で掃除しています。
・備え付け家具:各部屋にはクローゼット・机・椅子・ベッドがあり、共用スペースには洗濯機・乾燥機・冷蔵庫×2・電子レンジ・掃除機・ソファ・テレビがあります。
⑥ 水について
大学内の建物には給水機が設置されているので、普段はペットボトルではなく水筒を使用しています。硬水のため、慣れるのに1週間ほど時間がかかりました。
⑦ その他
イベントなどでTシャツをもらう機会が多く、すでに2枚いただきました。日本から多く持ってくる必要はないと感じました。
【9月4日 加計フェスティバル】
日本文化を紹介する「加計フェスティバル(KAKE Festival)」に参加しました。このイベントは、約3週間の短期留学で来ている日本人学生が中心となって開催するもので、私も現地学生たちと協力して準備を行いました。
当日は、かるた・けん玉・書道などの体験に加え、おにぎりの試食コーナーも設け、来場者と楽しく交流しました。私は「ちぎり絵」のブースを担当し、イラストの準備や当日の案内を行いました。特に富士山やキティちゃん、だるまのイラストが人気で、多くの学生が笑顔で参加してくれたことが印象的でした。
【9月7日 Art Festival】
英語のクラスの先生が車で30分ほどの町で開催されたArt Festivalに連れて行ってくださいました。20州から120人以上の作家が出展し、6万人以上が訪れる大規模なイベントでした。ガラスや陶器、木工、服飾品など幅広い作品が販売されていました。
【9月14日 Cedar Point】
友人たちと一緒に、絶叫系アトラクションで有名な遊園地「Cedar Point」へ行きました。日本のテレビでも紹介されたことがある場所です。私は絶叫系が大好きなので、本当に楽しかったです。
また、Art Festivalで購入した帽子をかぶっていたところ、偶然すれ違った女の子から “I love your hat!!” と声をかけられ、アメリカらしいフレンドリーさを感じました。
【9月23日 Music Festival】
学生による音楽祭が学内の広場で開催されました。無料でぬいぐるみを作れるブースがあり、友人たちと一緒に体験しました。とても良い思い出になりました。
【9月27日 October Festival】
歩いて30分ほどのストリートで行われた「October Festival」に韓国と台湾の留学生と一緒に参加しました。ドイツの文化をテーマにしたお祭りで、ビールやソーセージが販売され、伝統服を着た方々もたくさんいらっしゃいました。
入場の際、「飲酒をする場合は身分証明書としてパスポートを提示してください」と案内され、こちらに来て初めてパスポートを私生活で使用しました。
9月になり、授業や生活にも慣れ、友人も増えてとても充実した日々を送っています。英語力の課題を実感する場面も多くありましたが、より一層努力して成長していきたいと思います。
10月の報告書では、授業の内容、学内の施設、秋休みやハロウィンについてご報告いたします。














