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掲載日:2018.12.05

トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム(ウガンダ)活動報告 11月

獣医学群獣医学類5年 梅原悠季

 ウガンダ生活も1か月半が経過しました。12月に入りましたが雨季が終わる兆しが見えず(9~11月が雨季)、乾季のマンゴーが旬になる季節を待ち遠しく日々を送っています。
 今回の報告書では、1.農家さん向けワークショップ 2.マケレレ大獣医学部からの実習生 3.おまけ(ウガンダの深いバナナ文化)について書いています。

1.農家さん向けワークショップ
 11月は2つのサブカウンティ―(市)で農家さん向けにワークショップ(WS)を行いました。介入パッケージの3本柱である搾乳衛生・栄養繁殖管理・ダニ対策について農家さんにセミナーを行い、これらの対策を実行することで乳量や乳質が改善されるということを伝えるための普及活動のひとつです。両日とも60名前後の農家さんが集まり、WS終了後には人数を締め切るほどの質問が飛び交い、酪農技術への関心の高さが伺えました。

それぞれのサブカウンティ―で働くAHO(Animal husbandry officer)と獣医師。
動きの大きいプレゼンで時々笑いが起こる(現地語なので内容はわからない)。
ウガンダはプレゼン能力の高い人が多いように感じる。


 このWSで大切にしていたことが、“サステイナビリティ”です。つまり、来年9月にこのプロジェクトが終了した後も、農家さんたちが継続して乳量・乳質アップのために行動してくれることを後押しできるWSにする必要があるということです。最初から最後まで日本人が説明する“外国人によるセミナー”という形ではなく、現地普及員が現地語でレクチャーするという形のセミナーにすることで、
・普及員がプロジェクトの内容をしっかり把握する
外国人だけが把握していて現地のパートナーは把握せず、何でもやってもらえると思われてしまう場合がある。現地の人たちが自ら行動しなければサステイナブルとは言えない。
・農家さんが介入パッケージを実行してくれる可能性が上がる
現地普及員は外国人である私達よりもずっと農家さんとの距離が近いため、話が伝わりやすくレクチャー内容を自分事として捉え実行してくれる可能性が高いのではないかと考える。

 この2つが実現し、プロジェクト終了後も普及内容が引き継がれ広がっていく仕掛けになるのではいかと考えます。

WS会場の近くの学校の子供たち。かなりの地方なので外国人が珍しく、China!と遠くから叫んで声をかけてくる。WS終了後、一斉に室内に入って来て参加者たちが床に捨てたジュースの蓋や袋ごみを綺麗に集めていってくれる。(ゴミはどこにでもポイ捨てするのが当たり前の習慣。拾われていったゴミはおそらく子供たちのおもちゃになる)


2.ウガンダ獣医学生の訪問
 ウガンダの首都カンパラには「マケレレ大学」という日本で言う東大のような大学があり、この大学にウガンダ唯一の獣医学部が置かれています。(1学年40名ほどで5年制)このマケレレ大学の獣医学部5年生の学生が4人、ムバララ獣医オフィスに1か月間実習に来ていました。なかなか首都カンパラに行く機会の得られない私には非常に嬉しい出会いです。

   出会った初日。ひたすらセルフィ―を撮られた。


 彼らはムバララ県のDVO(県庁獣医師)の下で往診に同行したり県の家畜に関わる様々な機関に訪問して、DVOという職を学ぶのだろう。てっきりそう思っていました。日本で大学機関が単位として課す実習と言えば、受け入れ先が学ぶ場を用意してくれているのが普通だと思っていたからです。(今思えばかなり贅沢な状況だなと思いますが…)しかし、彼らに関しては受け入れ先が何か仕事を与えてくれるという状況はほぼ無く、自ら仕事を探すという状況でした。農家さんが病気の鶏を連れてくれば自分達で解剖し、診断してカルテのようなものを書き、農家さんに結果とアドバイスを伝える。ほぼ獣医師さながらの働きぶりに、獣医学の知識がほぼ抜けてしまっている私は彼らから解剖を学ぶ毎日でした。あまりに暇そうなので彼らをWSに連れて行ったところ、農家さんからの質問コーナーを彼らが完全に担当し分担して回答している姿を見て、実践力が非常に高いのだなと感心させられてしまいました。

レクチャーの打ち合わせをする学生と現地獣医師。
農家さんの声を聞くことや現地獣医師とのディスカッションや
働きぶりを見る経験は、彼らにとってたいへん貴重だったのではないかと思う。


 彼らと1か月間共に過ごして感じたことは、ピュアな心・学びに対する高い欲求・実践的な学びでした。何かひとつ教わる毎に感動した様子でオーバーな感謝の気持ちを伝える姿、実習最終日の彼らのプレゼンでこのオフィスについての改善すべき点をDVOや県庁職員が見守る中ズバズバと伝えている姿を見て、私の大学での授業や実習に対する不真面目な姿勢を非常に考えさせられる経験になりました。このピュアで真面目な姿勢を卒業後も忘れず持ち続けてほしいと強く願います。

県内で最も近代的な農家に訪問。熱心にオーナーさんや労働者に質問していた。


3.おまけ ★ウガンダが誇る主食=バナナ★
 ウガンダの主食は、ずばりバナナです。日本でお馴染みのバナナは黄色くて甘いやつですよね。みなさんはこのバナナの“種類”について考えたことはありますか?“品種”ではなく“種類”です。
 たまにウガンダ人にこんな質問をされます。
“Do you have banana in Japan? What kinds of banana do you have?”
―バナナはあるけど、What kinds と言われると…黄色くて甘いバナナだけかなぁ。
と、毎回答えています。日本ではいわゆるスイーツバナナしか見たことがなかったので、私にはバナナの“種類”という概念が無いのです。一方でウガンダには数種類のバナナが存在し(私の知る限り6種)、主食用・焼きバナナ用・ビール用・スイーツ用など種類によって食べ方が異なります。

            路上で売られているバナナ



Katogo(左):朝食として一般的に食べられている。マトケという種類のバナナを蒸したものに豆スープなど
がかかっている。ローカルレストランで2000シル(60円)ほど。
昼食(右):主食(ライス、ピラウ、ポショ、マトケ、スイートポテト、キャッサバ、カボチャ、アボカド)
+スープ(鶏肉、牛肉、羊肉、豆、ピーナッツの5種類)のセットで4000~10000シル(120~300円)ほど。



Gonja(左):マトケとは違う種類のバナナで、焼きバナナとして食べられる。焼き芋のような味。
5つで1000シル(30円)ほど。
Sweet banana(右):日本でお馴染みの甘いバナナ。ウガンダではBogoya(大)とKabaragara(小)の2種類が
存在する。一房10個前後のバナナがついて1000~2000シル(30~60円)ほど。


 このようにウガンダはバナナの栽培が非常に盛んで、私の住む西部は収穫量が国内の6割以上とダントツトップなようです。確かに、農家さん訪問に行く道中の風景は広大な放牧地と放牧牛か果てしなく広がるバナナプランテーションなので、この割合にはかなり納得できます。
 また、ウガンダではバナナの他にも多種類のフルーツ(パイナップル、マンゴー、パパイヤなど)が非常に安く手に入るため、日本では数百円するであろうフルーツジュースが飲み放題という大変嬉しい環境でもあります。タウンのマーケットではこれらフルーツに加え、日本人に馴染みある野菜も色とりどり揃っており、食べ物がとても豊富だなという印象を受けます。(知人によると隣国南スーダンのスーパーの野菜・フルーツはほぼウガンダ産らしい。)さすがはかつての英国ウィンストン・チャーチル首相に“アフリカの真珠”と言わしめただけあるなぁと感じる今日この頃です。(この言葉はウガンダの豊かな自然を暗喩したものですが。)

タウンのマーケットで購入した野菜と果物。安く、それぞれ大きく実が詰まっている。


 最後に私の好きな言葉を紹介します。ムバララ文化センターの酪農展で発見した言葉です。
   “No cows, no banana plantation, no wife. by an old Kinyankore”
 ウガンダ、特にアンコレ地方(ウガンダ南西部)の人々にとって牛とバナナがいかに大切かということがひしひしと伝わる言葉ですね。






酪農学園大学社会連携センター(2018.12.05)|お知らせ, 体験談, 全件, 国際交流, 大学HP更新用, 現地レポート(留学)

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